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ジュゴン 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2009.10.15

ジュゴン

ジュゴン   【英】Dugong  

解説

海牛目ジュゴン科に属する種。体長は3m前後。もっぱら海草を食する。太平洋からインド洋の熱帯、亜熱帯浅海域に分布し、日本では奄美大島以南が分布域と考えられているが、最近の目視例は沖縄本島周辺海域のみ。日本に生息するジュゴンは同種の分布北限と考えられている。

生息数は、日本哺乳類学会編「レッドデータ 日本の哺乳類」で1997年に50頭未満と推定。極めて少ないため、早急な保護の必要性が指摘され、環境省では2001年から沖縄のジュゴンに関する調査を進めている。

沖縄のジュゴンの生息に影響を与える要因には、漁網による偶発的捕獲、餌場となる海草藻場の減少などが考えられるが、生息実態に関する科学的知見や資料は少ない。1972年に国の天然記念物に指定。なお、水産資源保護法(1951)により、1993年には北緯30度から南緯30度の海域内で捕獲が禁止され、ワシントン条約(附属書I)により輸出入が制限されている。また、従来、ジュゴンなどの海棲哺乳類鳥獣保護法(1918)の対象外とされてきたが、2002年の同法改正により、ジュゴンのほかアザラシ5種が同法の対象とされた。

2002年に熊本県天草で定置網にかかった1頭が捕獲され大きく報道された。この個体は放獣されたが、その後、死体が漂着し、回収された。

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