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し尿 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2009.10.14

し尿

シニョウ   【英】Night Soil / Human Waste / Feces and Urine  

解説

人体から排出される「屎(し)」(大便)と「尿」(小便)の混合物をいう。排出量は、平均1L/人・日程度で、「し」と「尿」の比率は、およそ1:9。広義には、家庭や事務所、公共施設の便所から出る汚水を指し、水洗トイレ排水を含む。し尿は、一般廃棄物として市町村に処理責任がある。

悪臭が強く、有機物含量の多い水質汚濁源であるとともに、赤痢、腸チフスなどの伝染病や、回虫、ぎょう虫等の寄生虫の汚染源ともなる。中世ヨーロッパなどでは、街中に直接投棄され、悪臭を放つとともに、ペストやコレラなどの疫病の大流行を引き起こした。

日本では、江戸時代から明治初期までは農業用肥料として取り引きされ、卸問屋も営業していたが、その後、商品としての取引はなくなり、1920年代以降に、化学肥料の普及とともに肥料としての需要は次第に減少していった。また都市部での収集は、50年代後半期からバキュームカーによる汲取り方式に変ったが、それも水洗化とともに急激に減少した。

なお、環境省は「し尿等の海洋投入処分禁止」に関して廃棄物処理法(1970)施行令を一部改正し、2002年2月から5年以内に全面禁止としている。

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