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イヌワシ 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2009.10.14

イヌワシ

イヌワシ   【英】Golden Eagle  

解説

大型の猛禽類でタカ科の鳥類。羽を広げた時の大きさは約2m。北海道、本州、四国、九州の標高500-1000mの山岳地に生息するが、近年繁殖が確認されているのは北海道と本州のみ。

やや開けた山地の草原や伐採地などで狩を行い、ノウサギ、ヤマドリ、キジ、ヘビ類などを主な食物にしている。森林性の鳥類で山地の森林生態系の頂点に位置する。

1997年度から環境省、経済産業省、国土交通省が実施(林野庁協力)した希少猛禽類調査(イヌワシ・クマタカ)によると、既存資料調査、現地調査及びアンケート調査によって最低でも約200ペアが確認、全国での最小推定個体数を約400羽としている。その他、さらにアンケート調査から約60ペアの生息が推定されており、ペアを形成していない単独個体(幼鳥や若鳥を含む)の個体数を全個体数の20%と仮定すると、全国での推定個体数は、約650羽と推測されている(2004年8月発表)。なお、森林環境の変化や開発による生息環境の悪化などにより、近年イヌワシ・クマタカの繁殖成功率は全国的に低下傾向にあるため、将来における個体数の急激な減少が危惧されている。

ダム建設やリゾート開発などに際してイヌワシの生息環境への影響が問題になることがある。環境省は1995年からイヌワシを対象とした希少野生動植物保護増殖事業を開始している。1993年に種の保存法(1992)により「国内希少野生動植物種」に指定され、環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧IB類(EN)とされている。

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