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鉛中毒 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2009.10.14

鉛中毒

ナマリチュウドク   【英】Lead Poisoning  

解説

重金属のひとつであるによる中毒症。古くは、小児性中毒症や乳児の脳症などの事例、牛や犬の偶発的摂取による中毒事故の事例が知られている。

野生動物の中毒では、狩猟の盛んな欧米諸国、特に米国では、湖沼に堆積した散弾を砂や砂利(グリット)と間違えて摂取した水鳥中毒が知られており、1976年の調査では、中毒による水鳥の死亡数は毎年160-240万羽にのぼると推計された。また、弾に当たったり散弾を採取した水鳥猛禽類が捕食することによる二次的な中毒症も発生し、1991年の猟期から散弾の使用が規制された。

日本では、1989年と1990年に、北海道美唄市宮島沼でオオハクチョウやマガンが堆積した散弾による中毒症で大量死した。また、1996年頃から北海道で、製ライフル弾を受けたエゾシカを採食したオジロワシやオオワシなど、猛禽類中毒症も発生している。このため、2000年の猟期から水鳥猟での散弾使用禁止地域を都道府県が指定することとされた。エゾシカ猟についても2000年の猟期からは製ライフル弾が、2001年の猟期からは製散弾も使用が禁止された。

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