一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.10 更新日 | 2009.10.15
ネオ・ダーウィニズム
ネオダーウィニズム 【英】Neo-Darwinism
解説
19世紀後半に、ドイツの生物学者A. ヴァイスマン(1834-1914)が、進化は自然淘汰のみによって説明できると主張した説を「ネオ・ダーウィニズム」と呼ぶ。
その後、メンデル遺伝学の発展によって遺伝子が発見され、生物の遺伝現象は遺伝子によって起きること、獲得形質は遺伝しないこと、遺伝子の変異は適応的な方向性を持たないことが明らかとなった。1930年代に体系づけられた集団遺伝学は、自然淘汰を遺伝子頻度の変化によって説明し、メンデル遺伝学と自然淘汰の理論を統合した。
1930年以降にはドブジャンスキー(遺伝学者)、マイア(動物分類学者)、シンプソン(古生物学者)らがメンデル遺伝学と自然淘汰理論をもとに各分野での成果が統合できることを示した。この理論は「ネオ・ダーウィニズムに基づく総合」または「総合学説」と呼ばれた。現在は、この学説に分子生物学を吸収した生物進化に関する総合的な理論をネオ・ダーウィニズムと呼ぶことが多い。