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オイルボール 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2009.10.14

オイルボール

オイルボール   【英】Oil Ball  [同義]廃油ボール  白色固形物 

解説

大雨時に合流式下水道から放流される下水といっしょに排出される、豆粒大から30cm前後の動植物油等を主成分とする白色-灰褐色の固形物を指す。

合流式下水道は、汚水と雨水をいっしょに処理する方式で、トイレの水洗化を進めるのと同時に、都市における雨水浸水を防ぐという2つの効果をもつが、大雨時などには未処理の下水が川や海に放流されるという欠陥を持つ。これは、処理能力を超えた下水が水処理場に流入しないように調節するため、下水管(合流管)の途中に堰(分水堰)を設けて、堰を超える量の下水(排水+雨水)が流入すると川や海に放流する仕組みになっていることによる。こうして放流された未処理の下水を越流水と呼び、その中には家庭や事業所からの排水に含まれる油分や汚物が下水管に付着した固形物が含まれ、これが放流・漂着したのが、オイルボールと考えられている。

対策としては、分水堰の上部にろ過スクリーンを設置して、雨天時下水中のごみや白色固形物などを捕捉し公共用水域への流出を抑制したり、新たに下水道を整備する場合には分流式下水道にするなどがあげられる。

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