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擬態 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2009.10.16

擬態

ギタイ   【英】Mimicry  

解説

生物が他の動植物や周囲の生物以外のものに似た色彩、形、姿勢をもつこと。目立たなくなる「隠蔽(いんぺい)的擬態」と、目立つための「標識的擬態」の2種類がある。

隠蔽的擬態は、生物が捕食者・被食者が関心を持たないものに似る現象。アリの巣に寄生したり、アリを捕食する昆虫がアリに似る「隠蔽的動物擬態」、シャクトリムシが小枝に似る「隠蔽的植物擬態」、ガの一種が鳥の糞に似る「隠蔽的異物擬態」などがある。

標識的擬態は、捕食の対象にされやすい生物が、毒や不快な味とそれを知らせる警戒色をもつ生物に似る現象。例えば、捕食されやすいアブが毒を持つハチに似るような場合で、前者を擬態者、後者をモデル生物と呼ぶ。鳥がハチだけでなくアブも避けるように、モデル生物の警戒色を学習した捕食者は擬態者も避けるようになり、擬態者が捕食される率は低くなる。植物の標識的擬態の例としては、ハナバチの雌に色や形、匂いが似た花をつけ、交尾にきた雄を利用して受粉するランがある。

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