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カリンB号事件 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2009.10.15

カリンB号事件

カリンビーゴウジケン   【英】Karin B Incident / Koko Dumping Incident  [同義]ココ事件  ココ投棄事件 

解説

1988年に起きた、有害廃棄物の越境移動に伴う国際環境問題を象徴する事件。イタリアの業者がナイジェリアのココ港に有害廃棄物不法投棄したことが発覚し、外交問題に発展。イタリア政府は、非を認め、撤去した有害廃棄物をカリンB号ほかに積み込んで、ヨーロッパに向けて出港した。しかし、住民等の反対により入港を拒否され、公海をさまよった。

このような高度な処理を要し、コストもかさむ有害廃棄物の処理を、規制の緩い途上国において投棄するケースは、各地で頻発した。外貨獲得のため安易に受け入れた途上国では、不適切処理によって深刻な環境影響を及ぼすこととなる。

こうしたできごとを受けて、経済協力開発機構(OECD)と国連環境計画(UNEP)では、1989年に有害廃棄物の国境を越える移動等の規制に関する国際的な枠組み及び手続等を規定したバーゼル条約を採択している。

なお、日本でも、1999年に栃木県内の産業廃棄物処理業者が、再生紙原料の名目でフィリピンに輸出した廃棄物に大量の医療系廃棄物が混入していることが発覚し、外交問題に発展している。

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