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国会事故調 環境用語

作成日 | 2013.08.22  更新日 | 2015.09.24

国会事故調

コッカイジコチョウ   【英】The National Diet of Japan Fukushima Nuclear Accident Independent Investigation Commission  [同義]東京電力福島原子力発電所事故調査委員会 

解説

(経緯)

2011年12月8日に、「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会法(法律第112号、平成23年10月7日)」に基づき、事故の当事者や関係者から独立した調査を行う目的で、国会が設立した組織(委員長:黒川清・元日本学術会議会長、委員10名)。2012年7月5日に最終報告書を国会(衆議院と参議院の議長)に提出。2012年10月24日に事務局が閉鎖。

(報告書の要点)

1.事故の根源的原因は、歴代の規制当局と東電との関係において、「規制する立場とされる立場が『逆転現象』となることによる原子力安全についての監視・監督機能の崩壊が起きた点に求められる。」

2.何度も事前に対策を立てるチャンスがあったことに鑑みれば、今回の事故は「自然災害」ではなくあらかに「人災」である。

3.事故の直接的原因は、地震及び地震に誘発された津波という自然現象であるが、事故の主因を津波のみに限定すべきでない。特に、1号機の地震による損傷の可能性は否定できない。

4.以下の7項目について提言。

・規制当局に対する国会の監視(国会に常設委員会等を設置)

・政府の危機管理体制の見直し(緊急時における政府、自治体及び事業者の役割と責任の明確化)

・被災住民に対する政府の対応(被災地環境の長期的・継続的モニタリングと住民の健康調査や除染活動等)

・電気事業者の監視(事業者が規制当局に不当な圧力をかけることのないよう厳しく監視すべき)

・新しい規制組織の要件(独立性、透明性、専門能力、責任感、一元化、自立性等)

・原子力規制の見直し(国民の健康と安全を第一とし、新ルールを既設原子炉にも遡及適用を原則とする)

・独立調査委員会の活用(未解明部分の事故原因の究明のほか、今回の調査対象外の課題、例えば廃炉や使用済み核燃料問題等を調査する第三者機関を国会に設置)

(2015年3月確認)

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