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原産国 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2015.09.28

原産国

ゲンサンコク   【英】Country of Origin  

解説

資源の産地あるいは動植物などの自然分布地などの属する国の総称。生物多様性条約成立の過程では、特に生物資源・遺伝資源を自然状態(生息域内状況)で有する原産国(主として開発途上国)と、これらの資源を利用する国(主として先進国)との間の南北問題が生じた。つまり、先進国の多国籍企業などは、途上国住民の永年の伝統的生活により保全・利用されてきた豊かな生物資源生物多様性)をバイオテクノロジーにより食料や医薬品などに商品開発して莫大な利益を上げている。それにもかかわらず、途上国にはその利益や技術移転などの点で還元がなく、生物資源の盗賊行為(バイオパイラシー)に等しいというもの。このように原産国意識の強い途上国の姿勢を「資源ナショナリズム」と呼ぶ。これにより、最終的な条約条文には、原産国の権利などが明記され、先進国は途上国(原産国)に対して資金援助、技術移転、生物資源の利用により生じた利益の衡平な配分にも努めることとなった。

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