このため、レッドウッド国立公園では一部の二次林を
間伐して、レッドウッドの原生林に近い森に回復させる試みが始められている。私たちが参加することになった調査は、この「原生林回復計画」に必要なデータを収集することを目的にしたものだった。調査では、ランダムに設定した調査地点付近の材積量、樹木の生育状況などを調べる。樹高、胸高直径などから、森林の材積量や生産量を推計する調査方法が採用されている。
なお、国立公園に隣接する民有林では、現在も森林の皆伐と伐採後の焼き払いが行われており、近くの森から煙があがっているのが見えることがある。依然、ずさんな森林伐採が行われているのが現状である。
レッドウッドは針葉樹としてはめずらしく萌芽更新する。わざわざ種子をまかなくても、伐ったあと放っておけば切り株のまわりに木が生えてくるのだ。しかも、生長が速い。
こうした木材伐採現場を見ていると、北米材が安価に流通する理由がわかるようだった。原生林を伐採し、跡地にとりあえず種を播いてほったらかし、また育ったところで伐採する。太くていい材は輸出し、細いものはパルプ工場にまわす。特に、カリフォルニア州北部からオレゴン州にかけての森林地帯は悲惨だ。人目につく道路沿いに「巧みに」森林が残されていたりもするが、航空写真を見ればその状況は一目瞭然だ。
こうして生産された材木によって、日本の林産業が壊滅状態に追い込まれているのは皮肉に思える。日本では、スギ・ヒノキを主体とした樹木を植え、
下草刈り、間伐などの手入れを怠らず、成木になれば伐採してまた植栽する。戦後の拡大造林は別にしても、やはり日本の森づくりや林業は素晴しいと実感される。
レッドウッド材は、現在も日本向けに輸出が続いている。このスギの御先祖様に当たる針葉樹は、「レッドウッド」という名前が示すとおり、材は赤味を帯び、木目も美しい。タンニンを多く含み、腐りにくく強度もあることから、デッキ材など屋外工作物に適している。ダグラスモミなどのいわゆる「北米材」に比べてずっと軽量だが、市場価格は2〜3倍程度高いそうだ。