近年、名古屋市では、環境の保全と持続可能な利用のバランスをめぐるいくつかの重大なできごとがありました。ごみ埋立処分場計画の予定地から一転ラムサール条約登録湿地となった藤前干潟の保全や、「自然の叡智」をテーマに掲げた国際博覧会「愛・地球博」の開催。また、地道なごみ減量にも取り組んできています。その過程では、さまざまな議論が起こり、多くの課題に直面しながらも着実に成果をあげてきました。
しかし、一方では、1990年から2005年の15年間で5%の緑地が消失しており、市の行政の中で課題となってきました。現在、解決策の一案として、東山丘陵にある動植物園【1】の再生と森づくりを通じ、緑地を保全しながら、その持続可能な利用について学び、伝え、また多様な楽しみの場を提供していく計画が立てられています。人口200万人を抱える大都市・名古屋市にとって、東山丘陵は貴重な緑地です。
東山における動植物園の再生と森づくりは、名古屋市が目指す「環境首都なごや」【2】の一環で、その拠点とすることを目指しています。
生物多様性条約の目的として地球規模で激しく議論が交わされている「保全と持続可能な利用」の問題が、都市レベルの問題として違った形で議論されていると言えます。









