子どもを対象とした環境教育にはいくつかのメリットがあります。まず、対象となる子どもたちの感性が豊かで、柔軟性が高いこと。年齢層によって違いはあるものの、子どもが学んだり、実際に触れたりすることで吸収できる能力は大人よりも高いそうです。
少年少女向けに哲学の手ほどきとして書かれたファンタジー小説『ソフィーの世界』の著者、ノルウェーのヨースタイン・ゴルデルは、「子どもには驚くという素晴らしい能力がある」と講演で述べています。動物、昆虫、爬虫類などの生物種と接し、それを育む生態系、文化を理解することは、この“驚く”という能力を最大限に活かせる題材のひとつといえます。
もうひとつには、子ども時代に学んだことが、大人になった将来にわたって生かせるというメリットもあります。子ども時代に触れた自然や生態系の多様性が、その人のその後の人生を豊かにし、またそこで感じたことを次世代に伝えていくことにもつながっていきます。
生物の驚きと楽しさに満ちた不思議な世界に、感性豊かな子どもたちが触れることはよいこと尽くしのようにも思えますが、実際には親も子どもも、仕事や習い事、学校行事などに忙しく、ゆったりと自然に触れる時間がなかなか取れない現実もあるようです。





