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No.259

Issued: 2017.02.28

地球温暖化対策のための国民運動「COOL CHOICE(賢い選択)」の推進について(環境省地球環境局地球温暖化対策課国民生活対策室)

「COOL CHOICE」ロゴ
「COOL CHOICE」ロゴ

 2016年11月4日にパリ協定が発効し、我が国でも同月8日に国会で承認されました。2015年12月のCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)で採択された今回の協定は、先進国のみならず、はじめて途上国も参加し、世界の平均気温上昇を2度未満に抑えることを目標に掲げた法的拘束力のあるものです。我が国もこの協定の一員として、パリ協定の長期目標を見据えた戦略的な取り組みを明確にするとともに、「2030年度に温室効果ガス排出量を2013年度比で26%削減する」という目標達成に向けて、地球温暖化防止に資する「COOL CHOICE(賢い選択)」を国民の皆様に積極的に行ってもらうため、統一ロゴマークを設定し、政府・産業界・労働界・自治体・NPO等と連携して、広く呼びかけています。

経緯・背景

 我が国は、COP21に先立つ2015年7月に、我が国の温室効果ガス排出量の中期削減目標について、「温室効果ガス排出量を2030年度に2013年度比で26.0%削減する」との目標を柱とする「日本の約束草案」を国連に提出しました。
 今後は、パリ協定と約束草案を踏まえて2016年5月に閣議決定した地球温暖化対策計画に基づき、2030年度目標の実現に向けて、また、2050年までに80%削減を目指すという長期目標の実現に向けて、着実に取組を進めることとなっています。
 また、2016年5月20日に成立した「地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律(平成28年法律第50号)(以下「改正法」)」は、民生部門(家庭・業務部門)での4割削減を実現するための国民運動の強化等を柱とする内容となっており、温室効果ガスの排出削減目標の達成に向けて、これらの施策を強化する基盤となっていくものです。

低炭素社会の実現に向けた取組〜COOL CHOICEの展開〜

(1)新たな国民運動「COOL CHOICE」

 2030年26%削減の達成に向けては、特に家庭・業務部門において4割という大幅削減が必要となっています。そのためには、規制、税制、補助金といった施策に加え、国民一人一人の意識変革やライフスタイルの転換を図るための普及啓発を抜本的に強化する必要があります。
 そこで、第29回地球温暖化対策推進本部(2015年6月2日開催)において、総理から、2030年26%削減の達成に向けて、政府だけでなく事業者や国民が一致団結して「COOL CHOICE」を旗印に国民運動を展開すると発表されました。
 「COOL CHOICE(賢い選択)」とは、2030年度の温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標達成のために、我が国が世界に誇る省エネ・低炭素型の製品・サービス・行動など、地球温暖化対策に資するあらゆる「賢い選択」を促す国民運動です。例えば、エコカーを買う、エコ住宅を建てる、エコ家電にするという「選択」や、高効率な照明に換える、公共交通機関を利用するという「選択」、クールビズをはじめ、低炭素なアクションを実践するというライフスタイルの「選択」などが挙げられます。
 環境省では、国民運動として「COOL CHOICE」を展開するため、賛同企業・団体等の協力を得ながら、全国津々浦々に地球温暖化対策に資する「賢い選択」を促しています。夏期には、冷房時の室温を28℃にして快適に過ごすライフスタイル「クールビズ」、冬期には、暖房時の室温を20℃にして快適に過ごすライフスタイル「ウォームビズ」を推奨しているほか、よりCO2排出量の少ない「移動」にチャレンジする「smart move(スマートムーブ)」など、「エコ」だけでなく、便利で快適なライフスタイルを呼び掛けています。

クールビズ、ウォームビズ、スマートムーブのロゴ
クールビズ、ウォームビズ、スマートムーブのロゴ


(2)法改正を踏まえた「COOL CHOICE」の強化

 家庭・業務部門における4割という大幅削減に向け、改正法において、排出削減に関する普及啓発等を明記(法定)し、国民運動を抜本強化することとしました。
 まず、地球温暖化の影響が既に現れており、手をこまねいていると危機的状況になること、そして、その解決のために、一人一人が家庭や地域、オフィスでCO2排出の少ない製品・サービス・ライフスタイルを選択することが鍵になることを、更に分かりやすい形で国民の皆様にお伝えし、国民一人一人の取組強化の機運を醸成していこうとしています。
 また、今回の法改正も踏まえ、普及啓発・国民運動の抜本強化に向けた具体的な取組も進められています。2016年5月には、環境大臣がチーム長となり、経済界などをメンバーとして効果的な普及啓発を行うため「COOL CHOICE推進チーム」(以下「推進チーム」)が設置されました。同年6月20日には第1回推進チームが開催され、幅広い立場のチーム員の方々から、普及啓発を抜本的に強化するための基本的な方針や戦略について、ご助言をいただきました。例えば、地球温暖化について自分事として考えてもらうためには、「おもしろく」、「カッコよく」伝えるコンテンツづくりが重要であるというご意見や、経営トップの意識を変えて従業員にも広げていくことが必要であるというご提案を頂戴しました。
 さらに、推進チームの下に「省エネ家電」、「ライフスタイル」、「省エネ住宅」、「低炭素物流」、「エコカー」の5つの作業グループを設置し、特に重点的に普及啓発を進めるテーマについて、実務者レベルで議論を行いました。各作業グループで検討された成果等については、今年2月に開催された第2回推進チームにおいて報告され、2017年度の普及啓発として戦略的に実施していく予定です。

第1回COOL CHOICE推進チーム資料抜粋
第1回COOL CHOICE推進チーム資料抜粋


おわりに

 パリ協定の発効を受け、2017年はその実施に向けて、世界が新たなスタートを切る年です。将来世代が健やかで豊かな生活を営むことができるよう、我が国としても低炭素社会の実現に向けた取組を一層進めていきます。中でも国民の皆様の意識の変革やライフスタイルの転換をお願いすることは、2030年度26%削減に加え、2050年までに80%削減という長期目標の達成に向けても必要不可欠です。
 「COOL CHOICE」を旗印とした国民運動を一段と強化し、低炭素で質の高い社会の実現に向けて、国民の皆様の意識変革やライフスタイルの転換を提案していきます。


(記事・図版:環境省地球環境局地球温暖化対策課国民生活対策室)