環境庁(当時)の職員から大学教授へと華麗な転身を果たしたH教授が、環境にかかわる内外のタイムリーなできごとを、環境行政マンとして過ごしてきた経験に即して解説します。
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第23講 「二つの山場と三位一体改革」
第22講 「環境戦線異状あり」
第21講 「Hキョージュ、環境行政の人的側面を論ず」
第20講 「喧騒の夏」
第19講 「キョージュの私的90年代論」
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No. 第22講 「環境戦線異状あり」
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Issued: 2004.11.04
H教授の環境行政時評 (第22講 その4)
時評5 ─混迷・漂流する廃棄物問題

Aさん―ほかには、岐阜の産廃不法投棄問題が表面化し悪質業者が摘発されましたね。

H教授―不法投棄では豊島と青森・岩手県境が有名だけど、もっとほうぼうに山ほどあると思うよ。確信犯だから、どんな規制を強化しても根絶はむつかしい。
千葉の産廃担当者が書いた「産廃コネクション」というのを読んだけど、たいへんショッキングなことが書いてあった。

Aさん―どういうことが書いてあったんですか。

H教授―産廃の最終処分場の残余年数は環境省データでは平成14年4月現在では4.3年、首都圏では1.1年となってるんだけど、じつはこれは十年前からそんなに変わっていない【5】。これはとにかく必死になって毎年最終処分場を確保しているからだと単純に思ってたんだけど、それだけじゃなく、相当部分が不法投棄されているからだと書いてあった。

Aさん―へえ、じゃホントに氷山の一角ですね。

H教授―それどころか優良な産廃業者がいるというのは幻想で、一見優良な産廃業者といえど、必ず悪質業者とどっかでつながっているなんてことも書いてあった。ちょっとオーバーかなと思うけど。
産廃を出す工場・事業場じゃ昔はちょっとでも安上がりに処分してくれる処理業者を探し、市場原理が働かないからダンピングを生み、それが不法投棄の温床だといわれていた。
でもいまじゃマトモな工場・事業者ではマトモな処理業者を探しているんだけど、これがほんとだとすれば、なにをもってマトモというかはむつかしくなってくるよね。
ほかにも容器リ法10年をまえにしての付則に基づく見直しだとか、能勢ダイオキシン汚染土の処分問題だとか廃棄物関連は依然として課題が山積みだね。
こうした課題を一個一個片付けるだけでなく、廃棄物処理の法的・社会的システム自体の抜本的な見直しが必要だし、三位一体改革という名のもとで、ごみ処理施設補助金を撤廃して地方任せにするなんてとんでもない話だと思うよ。

Aさん―その話はまえにやりましたよ。
【5】 産業廃棄物の排出及び処理状況等について
詳細ページへ

H教授―何度でもいいつづけるよ。
これは一般廃棄物で、市町村責任なんだけど、各市町村ではどこでも引き取れないごみってのを明示している。処理困難物といって、ボクの住んでいるところでは「ガスボンベ、消火器、農薬、劇薬、タイヤ、バッテリー、土砂、がれき」だ。
これはどうしたらいいんだ! これこそ拡大生産者責任を法的に明示すべきじゃないか。

Aさん―まあまあ、センセイ、落ち着いて。


H教授―う、ゴホン。ところでここらでCMだ。前講でキミに馬鹿にされたけど、ようやくボクの個人ホームページ(http://www.eurus.dti.ne.jp/~hisatake/)をつくったぜ【6】

Aさん―え? パワーポイントも操作できないセンセイが?
うそでしょう。ホームページって呆夢屁痔の間違いじゃないですか。

H教授―なにをわけのわからないことを言ってるんだ。
じつは一年生の男子学生に頼んでつくってもらったんだ。やっぱり1年生ってのはキミなんかとちがって初々しくていいねえ。ま、まだ未完成で、文字ばっかりで読みにくいけどね。

Aさん―はいはい、どうせセンセイの書くものだから馬鹿話ばっかりでしょう。

H教授―うるさい。あとひとつ共著だけど「持続可能社会構築のフロンテイアー経営と企業の社会的責任(CSR)」(関西学院大学出版会、2,800円+税)というのが出版された。
環境経済学の大家、天野明弘先生と環境社会学、リスク学の俊秀、大江瑞絵さんが編者で、産官学のいろんな人が書いているんだ。

Aさん―えー、いくら共著でもそんなむつかしそうな本をセンセイが書いたんですか。

H教授―うん、まあね。

Aさん―へえ、センセイはどんなテーマで何ページくらい書いたんですか。

H教授―この本の「はじめに」というところを2ページほど書いただけだけど。

Aさん―...。
【6】 Hキョージュの個人ホームページ
「Hキョージュ=久野武=越貴来翔の世界」

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(執筆 平成16年10月26日、同月末 編集了)
註:本講の見解は環境省およびEICの公的見解とはまったく関係ありません。
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