環境庁(当時)の職員から大学教授へと華麗な転身を果たしたH教授が、環境にかかわる内外のタイムリーなできごとを、環境行政マンとして過ごしてきた経験に即して解説します。
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第29講「目に青葉、山ホトトギス、MAY(迷)時評 ──水難事故、諫早干拓、レジ袋、フロン四題噺」
第28講「有機汚濁と水質総量規制」
第27講「道東周遊随想と愛知万博」
第26講 「国土計画と自然保護」
第25講 「エイリアンを巡って ─外来生物法雑感」
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No. 第28講「有機汚濁と水質総量規制」
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Issued: 2005.05.06
H教授の環境行政時評 (第28講 その1)

Aさん―センセイ、今日(4月25日)JR福知山線でひどい事故がありましたねえ。

H教授―ああ、まだ詳細は不明だけど【編註】、多くの人が亡くなられたみたいだ。ボクもときどき乗る列車だし、しかも乗るときは一番前の車両に乗るようにしていたから、テレビを見てぞっとした。亡くなられた方のご冥福をお祈りしよう。

Aさん―乗用車の事故なら自分の注意で大半は防げますけど、列車事故の場合は、乗客の自己管理によるリスク低減なんて不可能ですもんねえ。

H教授―そうなんだ。だからこそ事故原因を徹底的に究明して、再発防止に全力を尽くすべきだ。

Aさん―ところでセンセイ、新学期がはじまりましたね。

H教授―うん、新入生ってのは初々しくっていいねえ。

Aさん―はいはい、どうせアタシャ初々しくないすれっからしですよ。で、新入生になんか言われました?
【編註】 JR西日本福知山線における列車脱線事故について
事故概要:
  • 発生日時
    平成17年4月25日(月)9時18分頃
  • 場所
    福知山線 尼崎駅〜塚口駅間(兵庫県尼崎市)
  • 列車
    宝塚駅発 同志社前駅行 快速列車(7両編成)
  • 死傷者数
    死亡者107名、負傷者460名(4月30日 17:30現在)
    ※関係機関により240名救出。
国土交通省

H教授―(渋い顔で)センセイ、わたしのおじいちゃんにそっくりと言われた...。

Aさん―ふふ。まあそんなところでしょうね。でもよかったじゃないですか、親しみを持ってもらって。
で、今月は何か新しい動きがありましたか。

H教授―いやあ、年度替わりはバタバタしていて、ろくに新聞を読むヒマもなかったんだ。だから、今日はいつもヒマをもてあましているキミの方から問題提起してごらん。

Aさん―シ、シッケイな...。
(気を取り直して)ホリエモンさんとフジサンケイグループが和解しました。

H教授―そんなのどうでもいいじゃないか。米国型資本主義の尖兵になった青二才と日本型資本主義の老醜を晒した守旧派が呉越同舟で野合しただけの話だろう。米国では会社は株主のもの、日本では会社は経営者をトップとする会社構成員のもの。でもねえ、会社は社会のモノにすべきなんだ!

Aさん―相変わらずわけのわからない一刀両断ですねえ。

H教授―うるさい! ほかには?

Aさん―中国で反日デモが盛んです。

H教授―都会と農村、都会内部で貧富の差が広がるなど、中国はいろんな内部矛盾を抱えているんだろうなあ。それを逸らすために反日を持ち出したし、国民の方も政府批判はできないからそういう形でうっぷんを晴らしてるんだろう。
でもこれで日本企業が撤退したり、中国観光客が激減したら、困るのは中国だよね。中国政府は当初外交カードとして使おうとしたんだろうけど、こりゃやばいと思って抑えにかかりだした。抑えられればいいんだけど、そう問屋が下ろすかどうかはわからない。これは韓国も同じだ。
日本も国旗・国歌の強制をしたり、国連の常任理事国入りを目指してなりふり構わぬことをしているからこういうことになる。いずれにせよ日本の中・韓大使館に落書きしたり、在日中韓の人たちにいやがらせをしたりという、同レベルで対応するようなことだけは絶対しちゃいけないし、させちゃいけない。断固とした取締りをすべきだ。
迂遠なようだけど、中国や韓国からの留学生が日本贔屓になるような政策や中国語・韓国語教育を充実させるなどの対策をとらなくちゃいけないんだ。

Aさん―でも日本はODAだってすごくやってるでしょう。

H教授―人口が多く、GDPもでかいから絶対額は多いが、対GDP比では先進国では少ない方だ。なのに、もう4年連続で減らしているし、しかも中国へのODAはやめることを決めた。使い道や使い方は問題だけど、ODA自体を減らすなんて愚の骨頂だよ。
ま、そういう問題はともかくとして、環境問題じゃなにかないか。


続・愛知万博
Aさん―前回とりあげた愛知万博ですけど、ソーリの鶴の一声で弁当持込がOKになりました【1】

H教授―うん、さすがコイズミさん、ポピュリスト(大衆迎合主義者)の面目躍如たるものがあるねえ。
それにしても利用者から殺到する苦情には対応せず、トップからの頭越しの指示には従うってのは、まったく発想が逆だ。正当な理由があって、持ち込み禁止にしたのなら、ソーリだろうが誰だろうが、つっぱねるべきだ。
つまり正当な理由はなかったんだ。食中毒防止だとかなんだとかいってたけど、そんなのはまったくの口実で、会場内飲食店の利益擁護だけだったとしか思えない。

Aさん―なあるほど、彼らの利益が上がれば、それだけ万博自体の収益も上がるんでしょうねえ。

H教授―そういうこと。しかもなお悪いのはソーリが言った手作りの弁当の持込だけを認めて、あとのものは今までどおり。つまり言われた最低限のことしかしていない。どうしてコンビニの弁当やおにぎりがダメなんだ?

Aさん―でも弁当持込を認めたらごみが増えたそうですよ。

H教授―本来の愛・地球博の趣旨だと、展示をみれば、これまでの社会とライフスタイルを見直し、“自然の叡智”に見習おうという気になるはずだろう? そうはならず、ごみが増えたというだけでも、この愛・地球博は破綻したといえるんじゃないか。

Aさん―相変わらずの毒舌ですねえ。でも見ないで批判だけしていても説得力ないですよ。

H教授―そんなのモノによるよ。犯罪者にしか、犯罪を批判できないのか?
【1】 「愛知万博に思う」
第27講(その3)

Aさん―むちゃくちゃだ(絶句)。でもワタシ、絶対カレを見つけて、愛・地球博に行きますからね。

H教授─(独り言)まるで、“愛痴急迫”だなあ...。
水俣病新救済策発表
Aさん―ところで水俣病の件ですが【2】、環境省が新救済策を発表しました。今秋をめどに実施したいとのことです。

H教授―でも水俣病の認定基準は変えないんだろう。つまり新たな救済の対象になる人は水俣病じゃないままってことになる。一方、大臣が「すべての水俣病被害者に謝罪したい」と言ったそうだから、この文脈では水俣病となるよね。こういうダブルスタンダードを患者さんたちが納得するかなあ。
ほかには?

【2】 「時評4 ─水俣病関西訴訟最高裁判決」
第22講(その3)
オオクチバス、特定外来生物に指定!
Aさん―何回かオオクチバスのことを取り上げましたが【3】、特定外来生物法の施行令を閣議決定し、特定外来生物に指定したそうです。施行は6月1日だそうです。

H教授―問題は密放流をどうやって阻止するか。そしてどういう方法でどこまで駆除するかだねえ。
ほかには?

Aさん―あとは温暖化対策もそれほど進展なかったようですし...。
センセイ、他に何かありましたか。
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【3】 オオクチバス論議
第25講(その4)「バスに乗り遅れるな ──特定外来生物ドタバタ劇」
第26講(その1)「オオクチバス再論」
第27講(その4)「読者のお便り」
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