環境庁(当時)の職員から大学教授へと華麗な転身を果たしたH教授が、環境にかかわる内外のタイムリーなできごとを、環境行政マンとして過ごしてきた経験に即して解説します。
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第43講 「拡大ミティゲーション論」
第42講「キョージュ、今国会での成立法案を論じる」
第41講 「エコツーリズム推進法案と国立公園」
第40講「50年、過去と未来 付:第三次環境基本計画」
第39講「PSE法騒動やぶにらみー付:プルサーマル&水俣病再説」
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No. 第42講「キョージュ、今国会での成立法案を論じる」
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Issued: 2006.07.06
H教授の環境行政時評(第42講 その1)
ワールドカップ

H教授―どうしたんだ、随分やつれて。それに目が真っ赤じゃないか。
そうか、またオトコに逃げられたんだ、可哀相に。(涙)

Aさん―バカ! 連日連夜のワールドカップのテレビ観戦で睡眠不足なんです。

H教授―へえ、Jリーグに関心はなくても、ワールドカップには燃えるのか。ニッポンは早々と敗退したというのに。

Aさん―4年後があります! それにせめて、日本が惜敗したブラジルには優勝してほしいじゃないですか(編註:その後、そのブラジルも準々決勝でフランスに敗退)。

H教授―惜敗?

Aさん―いいんです! 先に一点取りました!

H教授―でもまあ、ニッポンは頑張ったと思うよ。対クロアチア戦なんて絶対負けると思ってたから、引き分けと知って、お、ラッキーと思っちゃったもんなあ。対ブラジル戦なんてゼロ敗必至だと思ってたのに、なんと先取点を取っちゃった。ありゃあ、まさに奇跡だぜ。

Aさん―ホント、センセイは非国民なんだから。ニッポンが負けてうれしいんですか。

H教授―そんなことはないさ、はじめから悲観的な予想を立てて観ていると結果を落胆せずにすむ。そういう観方もあるし、もともとたかが球蹴りじゃないかと無関心な人もいていいんだ。それこそが「多様性の保全」なんだ。全国民がそろって熱狂するなんてのはどうかと思うよ。
それよりも、もっと社会的なニュースもいろいろあっただろう。
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世事―国内編

Aさん―えーと、村上ファンドの村上サンが逮捕されました。元通産官僚なんですってね。元環境官僚じゃなくてよかったですね。
ホリエモンさんもそうだったけど、一世を風靡したニューヒーローが次々と逮捕されますね。検察には何か社会的な意図があるんですか。

H教授―さあねえ、でも結果的には何となく怪しげなニューリッチが転落していくことに、庶民は溜飲を下げているんじゃないかな。「他人の不幸はわが身の幸せ」って奴かもしれない。

Aさん―「庶民は」って、他人事みたいに言って、ご自分がそうなんでしょう。時価数万円のオンボロクルマぶつけてオタオタしているご自分にひきかえ、何十、何百億円を動かしているあの若造が、ザマアミロってんじゃあないですか。

H教授―こらこら。そんなこと思ってても口にしたりするほどボクは品格がないわけじゃあない。
ま、品格といえば、「国家の品格」という本がベストセラーになっている。
800兆円を越した財政赤字を少しでも減らすために5年間で十何兆円か歳出削減をするとかで、ODAまで減らそうとしている。
一方じゃ、国家の中央銀行総裁が村上ファンドに投資して「濡れ手に粟」がバレても、法律にも日銀内規にも違反してないからやめないと頑張ってるんだからねえ。わがニッポンは品格に問題があると言わざるを得ないねえ。
それと驚いたのは金融資産2億だか3億で年収何千万円ってのはともかくとして、そういうリッチな人が年金収入800万円もあるというのには呆れ返った。
年金財政はピンチで、毎年のように支給が切り下げられているというのに、そんなバカな話があるかって思うよね。オリックスの宮内サンだって年金収入は満額あるって以前、講演で聞いたことがある。カネと権力のあるお年寄りにそこまでサービスしておきながら、社会保障の切り下げに、挙句の果てはODAカットじゃあ「国家の品格」がなさすぎるよ。それに…。

Aさん―(遮って)センセ、その「国家の品格」ってベストセラー自体はどうだったんですか。

H教授―え? そんなの読んでないよ。タイトルを拝借しただけで。

Aさん―やっぱりか。そんなことだろうと思った。相変わらずの“インデックスマン”なんですね。
でも「品格」と言ったら、一番品格がないのはセンセイなんじゃないですか。…あるのは「貧格」だけでしょ。

H教授―(真っ赤になって)キミはどうなんだ、キミは! 断りもせずに勝手にコーヒーを入れて飲んでるじゃないか。それで品格があるのか。

Aさん―だってアタシャ賓客だもん。学生なんてセンセイのこと毛嫌いして誰も来ないでしょう。アタシぐらいじゃないですか、うるわしい敬老の心を持っているのは。

H教授―(小さく)ホント、減らず口が直らないなあ。せめて性格だけでもよければ少しは救いもあるんだけど。なにが敬老だ、キミなんか“刑牢”がお似合いだ。ブツブツ…。

Aさん―え?
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世事―国際編
H教授―いや、なんでもない。それとイラク問題でも動きがあった。

Aさん―さまざまな反米テロ事件を指導していたとされるヨルダン生まれのアラブ人テロリスト・ザルカウィ氏が米軍の爆撃で殺害されました。これでアメリカもほっとしたんじゃないですか。

H教授―多分、第二・第三のザルカウィが出てくるよ。それにマスコミはほとんど無批判だけど、空爆の狙い撃ちで6人だか7人だかが巻き添えになって死んでいる。女性や子どももいたという報道もあった。テロリストの仲間や家族かも知れないが、だとしても大いに批判されるべきじゃないかな。
ま、日本の自衛隊もようやくイラク撤退をはじめるそうで、それはよかったけど、本来の復興支援を忘れちゃいけない。
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通常国会閉会

Aさん―ところで国会が閉会になりました。国民投票法案だの教育基本法改正案だの、いろんな問題法案をすべて積み残したまま、仕切り直しになったみたいですね。

H教授―ま、もともとコイズミさんは郵政民営化と靖国参拝以外はさして関心がなかったんだろう。そんなことで会期延長するより、海外訪問で有終の美を飾りたかったんじゃないのかな。“憂愁の尾”かも知れないけど。

Aさん―意味不明の語呂合わせはやめてください。
ところで環境関係の法案はどうなったんですか。

H教授―政府提案の環境省所管法では前講以降、鳥獣保護法、温暖化対策法、フロン回収・破壊法、そして容器包装リサイクル法が改正された。国立環境研究所法もだったな。
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