環境庁(当時)の職員から大学教授へと華麗な転身を果たしたH教授が、環境にかかわる内外のタイムリーなできごとを、環境行政マンとして過ごしてきた経験に即して解説します。
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第49講「IPCC第四次報告書と生物多様性保全」
第48講「2006年の総括と2007年の展望 ―附:ハワイ秘話」
第47講「秋の夜の環境冗話 ―COP12、大阪湾青潮、読者のお便りを巡って」
第46講「動物愛護とミティゲーション」
第45講 「安倍新内閣発足と日本の超長期ビジョン」
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No. 第48講「2006年の総括と2007年の展望 ―附:ハワイ秘話」
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Issued: 2007.01.11
H教授の環境行政時評(第48講 その1)

Aさん―センセイ、明けましておめでとうございます! 今回はホントのお正月ですね【1】

H教授―うん、キミが珍しくクリスマスも年末カウントダウンも彼氏と過ごしたからな。で、どうだった?

Aさん―ストップ! その話はなしにしてください。もうやっぱりアタシャ、恋よりも研究に生きるオンナだってよくわかりました。
センセイ、クリスマスは?

H教授―すっぽんを食べに行ったけど、ま、いいじゃないか、そんな話。
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【1】 今回はホントのお正月ですね。
第12講「2004新春 環境漫才」
第24講「2005 ─地方の時代のために」
フセイン処刑
Aさん―ところで年末も年末。ぎりぎりになってフセインさんの死刑執行がありましたね。
暴君の最後って哀れですねえ。

H教授―暴君には違いないけど、民衆が立ち上がって倒したルーマニアのチャウシェスクの最後よりオトコらしかった。いくら圧政とはいえ、フセイン統治下のイラクの方が、現在のイラクよりまだましだったと多くのイラク人は思ってるんじゃないなか。やはり革命は輸出できないということを学ぶべきだろう。
今年も世界の前途は多難だよ。イラクにアフガン、イラン、イスラエル。今年も、中東が世界の火薬庫だろう。

Aさん―ところで年末の予算編成はどうだったんですか【2】
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【2】 平成19年度政府予算について
平成19年度予算編成の基本方針(平成18年12月1日 閣議決定)
平成19年度環境省予算(案)主要新規事項等の概要(平成18年12月)
環境省>重点施策・予算情報
07年度政府予算案決定

H教授―相変わらず変わり映えしないねえ。救いは税収の伸びを反映して国債発行高が30兆円から25兆円まで割り込んだこと。政府予算案の総額では対前年比4%の増加で82兆9千億円で、自動的に増額せざるをえない予算(「当然増」)も多い中で、公共事業をなんとか削減したことかな。その代わり、「格差是正」、「再チャレンジ」とか「教育再生」とか「美しい国」とか掛け声ばっかりで、実際のところ目玉となるようなものは何もなかった。

Aさん―借金を返さなきゃいけないから、公共事業なんかも削減していかなくちゃ仕方がないし、新規予算にそんな回せるわけがなかったんじゃないですか。

H教授―そりゃそうなんだけど、だったら発想を変えたらいいんだ。

Aさん―どんな風に変えろっていうんですか。

H教授―各省ごとに義務的経費を除いて、公共事業やその他の政策的経費については最低限50%は各省が自発的にカットする。その代わり、カット分の3分の1は各省に戻して、各省の責任で自由に予算編成できるようにして、査定もしない。残りの3分の1は各省の縄張りを越えた政治予算にし、公募方式で各省に競争させる。残る3分の1を借金返済に充てる ――なんてのはどうかな。

Aさん―そうすると、どうなるんですか。

H教授―例えば環境省でいえば、なかなか予算の増えない国立公園の管理費やNGOとの協働といったソフト予算に自分の裁量で回せるようになると思うよ。

Aさん―そんなことすれば財務省なんて必要なくなるじゃないですか。

H教授―必要がなくなる分、財務省自体を縮小すりゃいいじゃないか。そうすればまた予算が浮く。

Aさん―でも、それだってやっぱり各省横並びじゃないですか。

H教授―だからそこに風穴を開けるため、カット分の3分の1を集約して、予算を各省より公募した政治予算にするという案を出したんだ。

Aさん―センセイの言うようにしたら環境省は自分の力で相対的に必要性の小さくなった予算を大幅にカットしてよそに振り向けられると思いますか。省内自体も縦割りだし、いろんな圧力があってできないんじゃないですか。
 もしセンセイがそのカットされる予算の担当課長だったら、あらゆる屁理屈をこねて抵抗するんじゃないですか。

H教授―お、キミも役人生態学が少しはわかってきたじゃないか。でもどうかなあ、時代も変わってるし。この場合、あらゆる屁理屈をこねて、よその課に持っていかれないよう、新規のソフト予算を考えるんじゃないかな。

Aさん―ホント無責任に好き勝手言ってると言われますよ。
それにしても税制改正では、環境税なんて一昨年以上に問題になりませんでしたね。道路特定財源の一般財源化も、「必要な道路を造ってあまったら一般財源化」なんて、わけのわからないというか先送りみたいな結果に終わってしまいました。
それに佐田行革大臣や本間税調会長が不祥事やスキャンダルで辞職に追い込まれたりして、なんだか安倍サンの支持率も急降下しているみたいじゃないですか。

H教授―知り合いの阪大の人が言ってたけど、本間某なんてのは昔からまったく人望のない、知る人ぞ知る権力志向剥き出しのトンデモさんだったみたいだよ。だったら任命責任を問われるのは当然じゃないか。

Aさん―センセイ、本間サンの失墜がうれしそうですね。センセイと同い年だというのに、新地のママを愛人にもって栄耀栄華の限りを尽くしたという有名人ですもんね。「他人の不幸は蜜の味」じゃないんですか。
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