Aさん―センセイ、鳩山内閣が成立して2週間が過ぎました。センセイの評価はいかがですか。
H教授―鳩山サンは工学博士号を持つ研究者出身の総理で、専門は経営工学。一方、副総理の菅サンも応用物理出身だ。政府のトップ2人を理工・技術系出身者が占めたというのは敗戦以降はじめて、いや、ひょっとしたら明治維新以降、はじめてじゃないかな。
Aさん―はあ? また、そんなどうでもいいことを。
H教授―いや、どうでもいいことじゃない。これまで理系離れを嘆いていろんな施策を打つとしてきたけど、例えば公務員のI種試験の合格採用者の過半は理工系でありながら、事務次官・局長といった役人のトップは8割以上を文系、そしてその大半を法律事務官が占めている。こんなバカなことをやっていれば、理系離れが起こるのは当然だろう。
こんな国は世界で日本だけだ。
Aさん―法律事務官が優遇されているのはなぜなんですか。
H教授―法的根拠はまったくないんだ。
Aさん―じゃ単なる慣習ですか。