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環境ニュース[国内]

JFEスチール、鉄鋼スラグ製品を活用した生息環境改善研究で生物の増加を確認

自然環境 生物多様性】 【掲載日】2014.10.22 【情報源】企業/2014.10.17 発表

 JFEスチールは、鉄鋼スラグ(かす)製品を活用した生物の生息環境改善手法の研究で、鉄鋼スラグ製品が生物の付着基盤として有効に機能していることを確認した。研究は、横浜市と山下公園(同市中区)前の海域で行い、同海域に自生するアマモ(海草)をはじめ、生物の種類・数が増加していることが分かった。水中の透明度も高くなっていた。
 研究は、鉄鋼の製造工程で生じる副産物の鉄鋼スラグを使用したJFEスチールの製品「マリンブロック」「マリンロック」「マリンストーン」を設置して2013年10月に始めた。マリンブロックは、サンゴや貝殻と同じ主成分の藻場造成用ブロックで、マリンロックは準硬石相当の人工資材、マリンストーンは粒度を調整した砂利状の製品となる。
 マリンブロック、マリンロックは海藻、貝などの生物付着基盤の役割があり、マリンストーンは底質改善材の機能に加え、マリンロックとともにカニやナマコなどのすみかになる。設置前の2013年10月と、導入後の同年11月、2014年2、5、8月の計5回、モニタリング調査した。その結果、設置していない区域と比べて生物種の数の増加がみられた。
 さらに、設置していない区域と比較して水中の透明度が向上していることも確認できた。ホヤ、貝類、海藻、ナマコなど付着生物の働きで水中の有機物などがろ過されていると推測している。増加した生物には同海域で近年ほぼ観察されなかったアマモも含まれる。研究期間は2016年3月までとなり、今後もモニタリングを続けて効果を調べる。【JFEスチール(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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