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環境ニュース[海外]

CDP、主要化学会社は低炭素製品を開発しているがパリ協定の目標達成には不十分と報告

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2017.10.19 【情報源】国際機関/2017.10.05 発表

 環境問題に取組む国際NGOのCDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)は、化学部門の主要企業22社を分析し、同部門の気候問題への対応は進展しているがパリ協定の目標達成には不十分とする報告書を公表した。化学部門は産業による世界のCO2排出量の8分の1を占め、工業製品の95%は化学物質に由来している。報告書によると、CDPは4つの尺度(物的リスク、移行リスク、移行機会、気候のガバナンスと戦略)で企業を評価した。全体として、同部門は電気自動車のバッテリーなど革新的な低炭素製品の開発で約830億ドルの利益を生み、炭素排出とエネルギー効率は年間2〜5%改善し最終損益に直接影響している。しかし、パリ協定の2℃目標を達成するには不十分で、汚染度の高い上流プロセスを迅速に変革する必要があるという。
 そのほか報告書は潜在的リスクとして、1)不平等な規制リスク(欧州企業への国の厳しい排出規制)、2)世界の化学品市場で4割を占める中国の排出量取引制度導入(2017年末)に伴う影響拡大の可能性、3)プラスチック包装(年間800万トン近くの廃棄物により海洋汚染が発生)への大幅な規制強化の可能性、等を指摘している。【CDP】

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