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環境ニュース[国内]

TCPA合成過程で化審法・第一種特定化学物質HCBの副生が判明

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2006.03.17 【情報源】環境省/2006.03.17 発表

 工業原料として使用されているテトラクロロ無水フタル酸(TCPA)を合成する際に、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律化審法)」の第一種特定化学物質であるヘキサクロロベンゼン(HCB)が副生することが判明した件で、化審法を所管する環境省、厚生労働省、経済産業省の3省は平成18年3月17日、専門家から構成される評価委員会を新たに設置し、TCPA中のHCBについて工業技術的・経済的に削減可能なレベルの検討を開始することにした。
 TCPA合成時にHCBが副生されることは、18年2月に国内で工業原料として使用されていたTCPA中に0.1〜0.2%のHCBが含有されていることが報告されたことをきっかけに、情報収集の結果判明したもの。
 現在、TCPAの製造・輸入事業者は、自主的にTCPAの製造・輸入・出荷を直ちに中止しており、TCPAを原料として使用していた事業者も自主的に製品の出荷を停止している。
 なお環境省などは、これまで把握しているTCPAの用途や、最終製品中のHCB濃度から「人の健康に影響を与えるものではない」との考えを示しているが、TCPAの製造・輸入事業者、TCPAを原料として使用していた事業者に対しては、今後HCB含有量低減に向けた最大限の取組みと、TCPの製造、輸入、販売、保管に関する厳格な管理・報告を求めていく方針。
 化審法の第一種特定化学物質は「難分解性」、「高濃縮性」、「人に対する長期毒性または高次補食動物への生態毒性」−−の3種の有害性をあわせ持つ物質とされており、この指定を受けた物質は製造、輸入が原則禁止され、使用用途も制限されている。【環境省】

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