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高温工学試験研究炉の圧力上昇、フィルタカセットの装着不備が原因に 日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター

エネルギー 原子力】 【掲載日】2006.11.14 【情報源】文部科学省/2006.11.10 発表

 (独)日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター(茨城県大洗町)の高温工学試験研究炉(HTTR)が平成18年11月1日に手動停止した件について、同機構は18年11月10日までに原因と対策に関する報告をまとめ、文部科学省に提出した。
 HTTRは当時、施設定期検査のため、定格出力の1,000分の1にあたる30キロワット以下の出力で運転中されていたが、格納容器内圧力が徐々に上昇していることがみつかり、1日午前10時42分から手動停止操作が開始された。
 機構の報告は、格納容器内の空気の放射性物質濃度を測定する系統のダストフィルタカセットの装着が不完全で、測定用に格納容器から取り出す空気が減少(代わりにフィルタ周辺の空気が混入)したのに対し、格納容器に戻す空気の量が変わらなかったことが圧力上昇の原因だと分析。
 対策としては、このフィルタを使用するダストモニタを使う場合に、(1)フィルタカセット組立て方法とを手順書で明確にすること、(2)ダストモニタに異常な指示変動が確認された時にフィルタの装着状態を確認することを手順書で明確にすること、(3)新手順書に基づき教育を実施すること−−の3点が示されている。
 報告を受けた文部科学省は、この原因を妥当と判断するとともに、同形式のフィルタカセットが使用されている部位や同様の不良が起こり得る部位がないか点検し、同様の対策を講じるよう改めて機構に指導した。
 なお、この件で従業員の被ばくや周辺環境への影響はなかったという。【文部科学省】

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