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環境ニュース[国内]

中国の残存ポリ塩化ビフェニルによるリスクが深刻

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2007.05.30 【情報源】/2007.02.02 発表

 中国は1965年よりポリ塩ビフェニル(PCBs)の生産を開始した。1974年までに多くの工場で生産を停止し、80年代初めには全て生産停止し、この期間に累計約1万トンが生産され、そのうち三塩化ビフェニル約9000トンが電力用コンデンサの浸漬剤として使われ、五塩化ビフェニル約1000トンが主にペンキ添加剤として使われた。現在、PCBsを含む電力設備の多くが、廃棄処分されている。
 国が公布した法令に基づいて、80年代から全国のPCBsを含む設備は次第に強制的に処分され、集められ密閉保存されてきた。中国電力企業連合会が2006年に出した「全国PCBs含有電力設備リスト調査報告」によると、中国の大多数の地区ではいずれも「PCBs含有電力装置及び同廃棄物環境汚染防止規定」(1991年、国家環境保護局・国家エネルギー部)に基づき、PCBs入り電力設備に密閉保存を行い、条件を備えている地区や事業団体では洞穴での集中密封保存をしてきた。ある地区では、鉄箱で密閉し使われていない倉庫や工場空き地に放置していた。ごくわずかな地区や事業団体はPCB入り廃棄物に違法な燃焼・埋立を行い、そのうち一部の密閉保存地では道路や建築物で塞がれ、潜在的汚染リスクとなっている。グローバル環境基金(GEF)の無償資金や中央・地方財政による支援を受け、国家環境保護総局と世界銀行は緊密に協力し、浙江省をモデル省として「中国PCBs管理・処分モデルプロジェクト」を開始した。プロジェクト計画に基づき、浙江省の全てのPCBs入り電力設備の密閉保存地では厳格な技術規範に基づいて移送し、高濃度PCBs廃棄物は遼寧省瀋陽に送られ高熱焼却処理され、低濃度廃棄物については現地で熱分解処理される。同プロジェクトは中国PCBs 問題の最終的解決に向けて、経済的に有効な処理技術及び環境無害化管理経験を提供するものとなる。【中国環境報】

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