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環境ニュース[国内]

野生のクマタカから検出された鳥インフルエンザウイルス 中国での分離株と同系統であることが判明

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2007.06.06 【情報源】環境省/2007.04.18 発表

 環境省は、熊本県相良村で保護されたクマタカから検出された、H5N1亜型(注1)の鳥インフルエンザウイルスが、2005年に中国の青海湖で分離されたウイルス株と同系統であると、07年4月18日付けで発表し、この情報を07年6月5日に同省ホームページに掲載した。
 このクマタカは、07年1月4日に相良村で保護された直後に衰弱死した個体。
 環境省が鳥取大学農学部付属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターに依頼して、このクマタカについての調査を進めた結果では、07年3月に、H5N1亜型鳥インフルエンザウイルスが分離され、さらにこのウイルスが強毒タイプのものであることが判明していた。
 今回の遺伝子分析も、鳥取大学鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターが実施し、食料・農業・農村政策審議会家きん疾病小委員会・高病原性鳥インフルエンザ感染経路究明チーム検討会合同会合が解析を行ったもの。
 なお、環境省は同じ07年4月18日付けで、07年1月以降に、山口県、熊本県、沖縄県で野鳥計144羽を対象に実施したウイルス保有状況調査(注2)結果も公表。この調査では144羽の全検体について、高病原性鳥インフルエンザウイルスは確認されなかったという。【環境省】

(注1)鳥インフルエンザウイルスはたんぱく質の違いからA・B・C型の3つに分類され、A型ウイルスはさらにウイルスの表面に存在する突起上のH(赤血球凝集素)とN(ノイラミニダーゼ)に対する抗体の型で分類されている。HではH1〜15の15型、NではN1〜9の9型が知られている。
(注2)対象となる野鳥の粘膜・血液を採取して実施した。山口県(宇部市)ではユリカモメ5羽、熊本県(荒尾市)ではハマシギなど27羽、熊本県(玉名市)ではハシボソガラス12羽、沖縄県(沖縄市)ではアカアシシギ、ムナグロなど100羽を対象にした。

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