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環境ニュース[国内]

低濃度PCBを含む絶縁油の第2回焼却実証試験結果を公表 排ガス、排水に影響なし

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2007.06.29 【情報源】環境省/2007.06.29 発表

 環境省は平成19年2月中に全国5か所の産業廃棄物処理施設・溶融施設で実施していた、低濃度PCB汚染物の第2回焼却実証試験結果を平成19年6月29日に公表した。
 PCBを使用していない変圧器(トランス)の中に、実際には低濃度PCBに汚染された絶縁油が含まれているケースが数多くあることが判明しているため、これらの低濃度PCB汚染絶縁油の処理体制整備が現在の課題となっている。
 今回の実験は、1,100℃以上の高温で焼却可能な既存産業廃棄物処理施設・溶融施設で、低濃度PCBに汚染された絶縁油の処理が適正に実施できることを確認することが目的で、同じ目的で実施された18年3月の実験に続くもの。
 具体的には、光和精鉱(株)戸畑製造所(福岡県北九州市)、(株)カムテックス福山工場(広島県福山市)、(財)愛媛県廃棄物処理センター東予事業所(愛媛県新居浜市)、エコシステム秋田(株)(秋田県大館市)、(株)クレハ環境(福島県いわき市)の5か所で、各施設につき3日程度、数10ppm程度のPCBを含む絶縁油、またはこの絶縁油を1キログラムあたり数10ミリグラム程度含む木くず紙くずを焼却し、排ガス・排水中のPCB濃度を分析した。
 実施結果としては、排ガス中、排水中のPCB・ダイオキシン類濃度が、いずれの施設でも関係法令に定められている基準値を下まわったとされたほか、試験試料投入の有無にかかわらず濃度に顕著な変化がみられなかったことから、低濃度PCB汚染絶縁油投入による排ガス、排水への影響はないと結論された。
 また施設の敷地境界での大気中PCB濃度、施設周辺の大気中ダイオキシン類濃度についても、関係法令の基準値より低いことが確認されたとしている。
 環境省は19年度にも焼却実証試験を継続実施していく予定。【環境省】

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