中国　四川省：瀘州市の環境アセス認可制限を解除　10の不認可と3の認可制限も

【環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2007.07.06 【情報源】中国／2007.03.02 発表

　2006年「11・15」重大環境汚染による「環境影響評価認可制限」措置を受け2ヶ月が過ぎた瀘州市で先日、認可制限が解除された。2月26日、四川省環境保護局は記者会見を行ってこの情報を公表し、同時に同省で環境評価影響「10の不認可」と「3の認可制限」指定を公表した。
　2006年11月中旬、瀘州市の川南発電有限責任公司瀘州発電所は、点火システム調整過程中に給油ポンプガスケットの破損と管理不十分により、ディーゼルが漏れて長江に流れ込み、環境を汚染し、国家環境保護総局からこの件を重大環境汚染事件とされた。2006年12月26日、瀘州市に環境評価の制裁を実施し、汚染対策以外の新規事業の審査・認可を一時停止した。環境評価認可制限を受け、瀘州市党委員会と市政府は重視し、一連の実行可能な施策により改善し、四川省環境保護局から評価されるようになった。
　この後、瀘州市は有効な改善措置を取った。[1]全市危険化学品の検査を行い、潜在的課題を解決し、瀘天化（集団）など127の企業と建設中プロジェクトを調査し、緊急対応施策・施設の不完全な8社の企業を改善した。[2]厳格に法を執行し、環境監督管理を着実に強化し、厳しく違法汚染排出企業を処分した。[3]緊急対応の管理を強化し、緊急対応処理能力を高め、中国海洋石油総公司（四川）有限公司や瀘天化（集団）などの企業にそれぞれ突発的環境汚染事故の対応演習を行わせ、環境宣伝教育を強化し、環境リスク防止の意識を高めた。[4]瀘州市政府は特別に環境保護担当チームと能力訓練を研究し、26の環境組織編制と550万元の環境経費を増やし、環境対策の歴史的記録を創った。[5]新しい市党委員職員の発足後、すぐに第11次五ヵ年計画の主要汚染物排出削減目標責任書会議を開催し、強力に環境保護を推進した。このほか瀘州市党委員会、市政府は今後の環境保護強化の8重点を明確にした。
　四川省環境保護局によると、「環境評価認可制限」措置で瀘州市は意識を高め、施策を増やし、改善策を実行し、構想を明確にし、安全を確保した。これに基づき、瀘州市「環境影響評価認可制限」を解除しようと決定した。
　四川省環境保護局は、同省が環境評価審査を強化し、「10の認可停止」と「3の認可制限」を実行すると公表した。「10の認可停止」では、国が淘汰、建設禁止を命じた国家産業政策と一致しないプロジェクトを国務院の整理対象範囲に入れ、国家産業政策と一致しない鉄鋼、電解アルミ、セメント、カーバイド、鉄合金、コークス、板ガラス、13.5万kW以下の火力発電ユニットなどのプロジェクト、飲料水源保護区、自然保護区、風景名勝区、重要生態機能区、生態環境の影響を受けやすい地区などの地域に位置し、生態系に影響し環境を汚染するプロジェクト、都市全体計画や環境計画と一致しないプロジェクトなどの10種を対象とする。「3の認可制限」では、[1]環境受容能力のない地区での生産増加・汚染増加の全プロジェクトを認可制限、[2]排出削減総量目標を達成できない地区での生産増加・汚染増加の全プロジェクトを認可制限、[3]重大な汚染事件が発生した地区での生産増加・汚染増加の全プロジェクトを認可制限する。【中国環境報】