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環境ニュース[海外]

欧州委員会 違法伐採・森林破壊への政策パッケージ公表

地球環境 森林の減少】 【掲載日】2008.10.28 【情報源】EU/2008.10.17 発表

 欧州委員会は地球上の森林を保護するため、2つの重要な対応案を公表した。
 このパッケージは、(1)違法伐採された木材及びその加工品がEU市場に流入するリスクを削減するための立法案、(2)熱帯林破壊に取り組むための欧州委員会提案を示した協議文書からなる。(1)は、取扱業者に対して、木材及びその加工品が原産国の関連法に従って伐採されたことについて、十分な証明を義務付けるEU規則を提案するもの。また、(2)は、途上国が森林破壊に対して対策を採った場合に、その国が利益を受けられる「グローバル森林炭素メカニズム(GFCM)」の創設を提案するもの。
 違法伐採及び森林破壊により、現地住民の生活が脅かされるだけでなく、気候変動生物多様性の減少といった深刻な環境への影響もある。違法伐採はさらに大きな問題、森林ガバナンスや法執行の弱さというものをも示している。2013年以降の気候変動合意に関する国際交渉の中で、欧州委員会は、遅くとも2030年までに地球規模での森林被覆の減少を阻止すること及び熱帯林の減少を2020年までに少なくとも50%削減することを目標として掲げるよう提案する。
 なお、GFCM基金は、主に、EU排出量取引制度での排出枠オークションの利益で構成される。もし、オークションの利益の5%が、GFCMで利用できる場合、その額は2020年時点で15〜25億ユーロに達する。GFCMの枠組みにおいて、2012年以降の排出削減目標の達成のために、森林破壊回避によるクレジットを炭素市場で扱うパイロット期間を設けることも考えられる。これによって2020年以降、企業がこのクレジットを排出を相殺するために用いることも検討されうる。【欧州委員会環境総局】

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