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環境ニュース[国内]

フランス 2020年までのエネルギー基盤計画を公表 CO2回収・貯留システムの無い石炭火力発電所は許可せず

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2009.06.11 【情報源】/2009.06.03 発表

 フランスのボルロー大臣は、2020年までのエネルギー基盤に関するロードマップを公表した。
 フランスの目標は、「ファクター4」、つまり1990〜2050年までに温室効果ガス排出量を4分の1にすることである。これは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の勧告にも沿っている。
 ロードマップは、「電気PPI:発電投資複数年計画」、「熱PPI:熱生産投資複数年計画」、「ガスPIP:ガス部門の投資指標複数年計画」という3つの文書で構成されている。
 フランスの温室効果ガス排出量は、2020年までに、4億3700万トン(CO2換算)となり、2005年比で22%削減する。フランスは、工業国グループの先頭を歩み、その地位を確固たるものとする。エネルギー最終消費量も、2020年までに石油換算で1億6700万トンに削減する。
 生産量が唯一伸びるエネルギーは、再生可能なエネルギーである。環境グルネル(環境懇談会)の勧告に従い、再生可能エネルギーの生産量は、2012年までに50%増、2020年までに120%増となる。これにより、エネルギーミックスに占める再生可能エネルギーの割合は23%となり、生産量は石油換算で3600万トンとなる。
 ロードマップの詳細は以下のとおり。
●火力発電分野:安定供給にとって不可欠で、広範囲に見直す。
 石炭火力発電所の半数以上は2015年までに指定がとり消され、汚染の少ないガス発電に取り替える。
 今後は、CO2の回収・運搬・貯留システムを備えていない限り、新規の石炭火力発電所は許可されない。
●原子力発電分野:第三世代原子炉のラマンヴィル(2012年稼働予定)とパンリー(2017年稼働予定)によって、需要と供給が急に変化した場合の管理が可能になる。
●天然ガス:メタンの運搬、貯蔵、処理といった分野への投資を促進する。メタンの処理事業については、環境面で適切な地区で実施されるよう支援する。
●熱分野:地域熱供給網に接続する住宅数を倍増、またはそれ以上に増加させる。再生可能エネルギーによる熱、特にバイオマス由来の熱に重点を置く。【フランス エコロジー・エネルギー・持続可能な開発国土整備省】

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