環境省　平成21年度「野生生物保護対策検討会アホウドリ保護増殖分科会」を開催

【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2009.09.17 【情報源】環境省／2009.09.15 発表

　環境省は、平成21年9月15日に開催した「平成21年度野生生物保護対策検討会アホウドリ保護増殖分科会」の検討結果を発表した。
　この中で、昨年度、アホウドリの最大の繁殖地・伊豆諸島の鳥島において環境省が実施したモニタリング事業により、今年生まれたヒナが310羽確認されたことが報告された。これは平成5年の事業開始以降、確認されたヒナの数としては最高となり、鳥島の個体群は全体でおよそ2300羽と推定される。
　また、環境省が米国魚類野生生物局との協力により実施している日米共同衛星追跡事業では、アホウドリ成鳥の抱卵期の採餌海域が初めて明らかになるとともに、鳥島のヒナ及び小笠原群島の聟島(むこじま)で人工飼育されたヒナに衛星発信器を装着して行動追跡を行っており、巣立ち約3ヶ月後の8月末までの移動経路が把握できている。
　さらに、山階鳥類研究所が環境省と米国魚類野生生物局との協力により実施している聟島でのアホウドリ新繁殖地形成事業では、2月5日に鳥島から聟島までヒナ15羽をヘリコプターで移送し、全てのヒナが5月25日までに巣立ったことが報告された。
　なお、聟島事業の今後の計画についても検討が行われ、来年も、アホウドリのヒナ15羽をの鳥島からの聟島まで移送して、巣立ちまで飼育することとなった。【環境省】