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環境ニュース[国内]

環境省 微量PCB混入廃棄物の焼却実証試験(平成22年3月実施分)の実施結果を公表

ごみ・リサイクル ごみ処理】 【掲載日】2010.09.07 【情報源】環境省/2010.09.07 発表

 環境省は、平成22年3月に、秋田県大館市のエコシステム秋田株式会社と兵庫県神戸市の神戸環境クリエート株式会社で実施した、微量のPCBを含む廃棄物の焼却実証試験の結果を平成22年9月7日に公表した。
 PCBを使用していないトランス(変圧器)などの中に、実際には微量のPCBが混入した絶縁油が含むものが大量に存在することが判明しており、これらの処理体制の整備が課題となっていることから、今回の試験は、微量のPCBを含む廃棄物の処理体制の整備に向け、既存の産業廃棄物処理施設において微量のPCBを含む廃棄物が安全かつ確実に処理できることの確認を目的としている。

 エコシステム秋田株式会社では、微量PCB汚染廃電気機器等(微量(数十ppm 程度)のPCBを含む絶縁油を使用していた変圧器及びOFケーブルで既に絶縁油が抜かれているもの並びに微量のPCB を含む絶縁油)を焼却処理し、処理後の変圧器及びOFケーブル並びに排ガス中のPCB濃度等を分析することにより、これらの処理状況の確認を行った。
 また、神戸環境クリエート株式会社では、微量PCB 汚染廃電気機器等(微量のPCB を含む絶縁油)及び微量のPCBを含む廃棄物汚泥)を焼却処理し、処理後の燃え殻及び排ガス中のPCB濃度等を分析することにより、これらの処理状況の確認を行った。
 なお、本試験において、エコシステム秋田株式会社では850℃以上、神戸環境クリエート株式会社では1,100℃以上の温度に保ちつつ、2秒以上滞留させて焼却処理を行った。

 エコシステム秋田株式会社における試験の結果では、排ガス中のPCB及びダイオキシン類の濃度については、基準値等よりも低いことを確認した。また、通常運転時と本試験時において顕著な変化がなかったことから、試験試料を投入したことによる排ガス中のPCB及びダイオキシン類の濃度への影響はないことを確認した。
 施設の敷地境界における大気中のPCB濃度並びに施設周辺における大気中のPCB及びダイオキシン類濃度については、基準値等よりも低いことを確認した。
 固定床炉での変圧器及びOF ケーブルの加熱処理後の残渣物に含まれるPCB及びダイオキシン類の量については、OFケーブル(ドラム缶入り)の加熱残渣物に含まれるダイオキシン類の含有量が基準値を上回りました※3が、それ以外は基準値よりも低いことを確認した。
 神戸環境クリエート株式会社における試験の結果では、排ガス中のPCB及びダイオキシン類の濃度については、基準値等よりも低いことを確認した。また、通常運転時と本試験時において顕著な変化がなかったことから、試験試料を投入したことによる排ガス中のPCB及びダイオキシン類の濃度への影響はないことを確認した。
 施設の敷地境界における大気中のPCB濃度並びに施設周辺における大気中のPCB及びダイオキシン類濃度については、基準値等よりも低いことを確認した。
 焼却処理後の焼却炉の燃え殻に含まれるPCB及びダイオキシン類の量については、基準値よりも低いことを確認した。

 同省では今後も、協力を得られる他の施設において、焼却実証試験を実施していく予定。【環境省】

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