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環境ニュース[国内]

三菱重工業、CO2排出量を35%削減する環境配慮型のコンテナ船を設計

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2010.10.19 【情報源】企業/2010.10.14 発表

 三菱重工業は、環境配慮型の新しい大型コンテナ船「MALS−14000CS」を設計した。船底に空気を送り込んで泡の力で船舶と海水の摩擦抵抗を低減させる独自の空気潤滑システム「MALS」を中心に、高効率の船型や推進機関を採用し、CO2排出量を従来型比で35%削減する。

 MALS−14000CSは、2014年に拡張工事が完了するパナマ運河を通過できる最大の長さ366.0m、幅48.8mとなっている。MALSを搭載する船舶としては2隻目となり、1隻目はプラントなどを分割して輸送する特殊船のモジュール運搬船「YAMATAI(邪馬台)」で、日本郵船グループと共同開発した。現在、実証実験を行っている。MALS−14000CSはMALSのほか、新開発の抵抗が少ない船型と、スクリューを2基備えた高効率の推進装置を採用した。

 船橋、煙突、コンテナ積載スペースの配置も最適化し、電子制御の機関や排熱回収装置と組み合わせ、船全体でCO2排出を35%削減できるようにした。CO2の排出削減だけでなく、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)を除去する装置や、船舶の喫水を調整するバラスト水から生物や細菌を取り除く排水処理装置も搭載し、さまざまな環境対策を施した。

 国際海上輸送では環境配慮への取り組みが求められ、国連の専門機関の1つ、国際海事機関は、CO2排出抑制に向けた条約作りを進めている。三菱重工業は、CO2排出量を削減する船舶開発を事業の重要課題に位置付け、これまで蓄積してきた省エネ・環境技術を統合したエコシップの開発と普及を進める。

提供:ECO JAPAN(日経BP社)


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