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環境ニュース[国内]

イギリス 自然の潜在的経済的価値に関する研究結果を公表

環境一般 調査/研究】 【掲載日】2011.06.17 【情報源】/2011.06.02 発表

 イギリス環境・食糧・農村地域省は、イギリス国家生態系評価(UK NEA)の結果を公表した。これは、イギリス環境・食糧・農村地域省の他に、スコットランド執行部、ウェールズ行政府、北アイルランド執行部、イギリス自然環境研究会議(NERC)、経済社会調査審議会(ESRC)が資金を拠出した独立した研究であり、環境、経済、社会科学の分野から500人以上の研究者が参加して実施された。経済、健康、社会が自然から得る利益について算出した結果、国内経済が数十億ポンドもの価値を得ることが示されており、この結果は、自然保護の論拠を強化につながり、今後、政府の政策に用いられることになる。これまで自然保護には追加的な財源が必要であると考えられてきたが、例えば内陸部の湿地帯が水質に与える利益は年間15億ポンドに相当、受粉を媒介する生物が国内の農業に与える利益は年間4億3000万ポンドに相当、河川海岸、その他の湿地帯近くで暮らすことにより得る利益は年間13億ポンドに相当、緑地帯の景観がもたらす健康的利益は1人あたり年間300ポンドに相当することが算出されている。また、資源の市場価値のみに集中する傾向は、汚染、過剰開発、土地利用の転換によって生態系の衰退が導かれることが指摘されている。また、農作物の栽培、森林における気候調整などいくつかの生態系が改善している一方で、海洋漁業や野生種の多様性、土壌の質など影響評価を行った対象の30%以上において、衰退が見られることが指摘されている。【イギリス環境・食糧・農村地域省】

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