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環境ニュース[海外]

アメリカ国立科学財団の助成で、国際的科学者コンソーシアムが植物のタンパク質間の相互作用マップを作成

環境一般 調査/研究】 【掲載日】2011.08.15 【情報源】アメリカ/2011.07.28 発表

 国際的な研究機関や科学者で構成されるコンソーシアムが、アメリカ国立科学財団(NSF)の支援により、農業・医薬品用の植物の改良に大きく貢献する新たな研究成果を発表した。NSFは、アメリカ国内の科学工学分野の基礎研究・教育に助成を行う、独立した政府機関(2011年年間予算69億ドル)。NSFが部分的に助成したこの研究成果により、食糧増産、植物による汚染土壌の浄化、農薬不要の作物等、今後さまざまな応用が期待されるという。
 今回発表された成果は、植物のタンパク質間の相互作用(インターラクトーム)を表したネットワークマップで、モデル植物として広く用いられているシロイヌナズナのインターラクトームを初めて体系的に画像で表したもの。今回6205通りの相互作用が特定された。この新たなマップは、病原菌に対する抵抗性を高めるタンパク質の特定など、すでに植物の成長や耐病性に関する新たな発見の基盤となっており、今後、農業や薬品に用いられる植物種や作物の改良および研究に役立つという。このマップによって、これまでゲノム配列ではわからなかった、タンパク質の機能や時間の経過に伴う進化的変化、「タンパク質の社会」の構成などが解明された。シロイヌナズナの生態は複雑であり、新たに特定されたタンパク質間の相互作用は、未だ全体の2%に過ぎない。今後は、さらに多くの相互作用が特定できるよう、より規模の大きい詳細なマップの作成が期待される。【アメリカ国立科学財団(NSF)】

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