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環境ニュース[国内]

第13回 化学物質の内分泌かく乱作用に関する日英共同研究ワークショップを開催

健康・化学物質 環境ホルモン】 【掲載日】2011.12.09 【情報源】環境省/2011.12.09 発表

 環境省は、「第13回 化学物質の内分泌かく乱作用に関する日英共同研究ワークショップ」を平成23年12月6、7日に、長崎県長崎市において開催した。
 今回のワークショップでは、両国の研究担当者によるこれまでの成果の発表、意見交換が行われたほか、昨年度の第11回ワークショップにおいて合意された、研究テーマについての4つの枠組み※(コアプロジェクト)毎に、成果発表及び意見交換を行い、今後の具体的研究について検討を行った。
 結果概要は、以下のとおり。
 Core1:エストロゲン様作用(女性ホルモン様作用)を持つと考えられる物質や医薬品類等について、下水流入水及び処理水中濃度の測定結果、下水処理施設での処理状況、並びに河川における実態把握及びモデルによる環境中濃度の推定に関する研究成果等の報告があった。来年度の計画は、エストロゲン様作用についてこれまで構築してきた河川中の濃度推定のためのモデルを、河川中の医薬品等へ適用するための検証を行うことになった。
 Core2:魚類に対する抗アンドロゲン作用(抗男性ホルモン様作用)を検出するための試験法開発に資するため、メダカ及びイトヨを用いたアンドロゲンばく露による感受性の比較検証の結果等の報告があった。来年度の計画は、化学物質の抗アンドロゲン様作用を検出するための試験法について、イトヨを対象に開発されてきたものをメダカに適用するための検討を進めることになった。
 Core3:化学物質等に対する感受性の種間差及びそのメカニズムに関する検討に資するため、メダカアンドロゲン受容体及び腎皮質ホルモン受容体レポータージーンアッセイによる試験結果の報告があった。来年度の計画は、メダカにおいて、受容体のサブタイプ毎の機能の差異やアンドロゲン作用により発現する遺伝子群についての研究を進めることになった。
 Core4:日本におけるカエル類に見られる精巣卵形成の実態及び海産魚類におけるビテロジェニン発現の実態に関する報告や、英国におけるエストロゲン様作用を持つ物質が魚類の個体群に与える影響に関する研究の進捗状況の報告があった。来年度の計画は、野生のカエルでの精巣卵発現等について実態調査を継続するとともに、化学物質ばく露との関係について検討する。また、既存の知見等を活用し、化学物質の野生生物の個体群への影響について作用メカニズムを考慮しつつ評価する手法の検討に着手することになった。【環境省】

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