イギリスエネルギー・気候変動省、水圧破砕に関する専門家報告について意見公募を開始

【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2012.05.09 【情報源】／2012.04.17 発表

　イギリスエネルギー・気候変動省（DECC）は、水圧破砕法によるシェールガス採掘と地震動に関する専門家報告書を公表し、この報告書が提言する対策について一般意見公募を行う。この報告書は、2011年にイギリス西部のブラックプール付近で発生した2回の小規模地震動が、この地区で実施される水圧破砕の作業によることを確認したうえで、今後の地震動の被害リスクを緩和するための、モニタリングや、破砕作業を中止する振動の基準等の対策を提言している。
　DECCのマッケィ首席科学顧問は、「シェールガスを今後のエネルギーミックスの要素とするには、起こりうる環境影響とその緩和策を十分に把握する必要がある。今回の報告書は、この地区だけでなくイギリス全体で、水圧破砕による地震動リスクを最小限に抑えうる対策を示唆している」としている。意見募集期間は6週間で、寄せられた意見はすべて、今後の水圧破砕に関する決定の前に考慮されるという。
　シェールガスは、石油や石炭に比べCO2排出が少ないとされる天然ガスの一種だが、採掘による環境への影響、特に水質汚染の防止のため、注入する水の成分開示などの規制措置がとられている。【イギリスエネルギー・気候変動省】