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環境ニュース[国内]

カナダ、五大湖懸念地域で汚染汚泥浄化事業を開始

水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2012.05.28 【情報源】/2012.05.14 発表

 カナダ政府と同国オンタリオ州政府は、スペリオル湖ペニンシュラ・ハーバー(湾)に過去に流入した有害化学物質が、湖の生態系に影響を与えるのを防ぐため、「五大湖行動計画」の下、総額730万ドルをかけ、堆積汚泥を砂で覆う作業を開始すると発表した。これは、カナダで初めてキャッピングという新しい浄化法を用いて行われるもので、水銀PCB等を含む汚泥上部を15〜20センチメートルの薄い砂の層で覆うことにより、生物が汚染された汚泥に触れないようにし、また有害化学物質が、入江の湖底から広がらないようするという。湾岸のマラソン市にあるジェリコー入江地域では、過去に付近の製紙工場(2009年に閉鎖)が流した排水等により、魚類体内や湖底に高濃度の有害化学物質が蓄積、魚類や堆積層の生物が減少している。このため、この水域は1987年に「カナダ・アメリカ間の五大湖の水質に関する合意書」の下、五大湖懸念地域(AOC)の一つに指定された。五大湖はカナダ人にとって、飲み水の水源であるほか、憩いの場でもあり、漁業や海運など年間70億ドルの産業による雇用の場でもある。この浄化作業によって次世代に、より健全な状態で湖を残すことができると期待されている。【カナダ環境省】

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