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環境ニュース[国内]

第14回 化学物質の内分泌かく乱作用に関する日英共同研究ワークショップを開催

健康・化学物質 環境ホルモン】 【掲載日】2012.11.06 【情報源】環境省/2012.11.06 発表

 環境省は、「第14回 化学物質の内分泌かく乱作用に関する日英共同研究ワークショップ」を平成24年11月1、2日に、英国ウインザーにおいて開催した。
 今回のワークショップでは、両国の研究担当者によるこれまでの成果の発表、意見交換が行われたほか、平成21年度の第11回ワークショップにおいて合意された、研究テーマについての4つの枠組み(コアプロジェクト)毎に、成果発表及び意見交換を行い、今後の具体的研究について検討を行った。
 結果概要は、以下のとおり。
 Core1:医薬品類等の下水処理過程での除去率や挙動等に関する調査結果、数理モデルによる医薬品類等の環境中濃度の推定等に向けた研究成果及び環境試料中のエストロゲン様作用の評価に向けたレポータージーンアッセイの適用に関する研究成果等についての報告があった。来年度の計画は、医薬品類等の生分解や吸着などの環境中での挙動の解明及び河川中濃度の推定のための数理モデルの検証、並びに抗アンドロゲンまたはエストロゲン様作用を示す可能性がある排水中の物質の特定及びそれらの環境中での挙動等に関する検討を進めることになった。
 Core2:化学物質の抗アンドロゲン様作用等を検出するための新たな試験法の開発に向けたメダカ及びイトヨ(冷水性淡水魚)での検証実験の結果等の報告があった。来年度の計画は、化学物質の抗アンドロゲン様作用を検出するための尻鰭の乳頭状突起の形成に着目したメダカを用いる新たな試験法について、イトヨ(冷水性淡水魚)での試験法との比較等により検討を進めることになった。
 Core3:メダカでのアンドロゲンによる尻鰭の乳頭状突起(二次性徴)の形成及びメダカ両生類における化学物質のエストロゲン様作用による精巣卵の形成メカニズム並びに化学物質のエストロゲン様作用に対する生物種ごとの感受性の違いなど分子生物学的なアプローチによる研究成果等の報告があった。来年度の計画は、メ各種魚類でのエストロゲン受容体のサブタイプ毎の機能の差異等の解明に向けた研究及び各種受容体を用いたレポータージーン試験法の確立に向けた検討を進めることになった。
 Core4:日本における野生のカエル類に見られる精巣卵の形成、海産魚類(マハゼ及びボラ)における雄でのビテロゲニン生成や精巣卵発現等の実態に関する調査結果等についての報告があった。来年度の計画は、野生のカエルについての精巣卵発現等のデータの蓄積及び化学物質との関連性についての検討、並びに海産の魚類及び貝類についての化学物質の内分泌かく乱作用を調べるためのバイオマーカーの確立に向けた妥当性の検証等を進めることになった。【環境省】

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