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環境ニュース[海外]

国連環境計画、自然資源の乱用によるソブリン債のリスクを警告

エコビジネス 環境報告書】 【掲載日】2012.12.07 【情報源】国連/2012.11.19 発表

 国連環境計画(UNEP)の金融イニシアティブが発表した報告書「A New Angle on Sovereign Credit Risk」によると、土壌や森林、漁業資源の減少等は国家経済の健全性に重大な意味をもつようになっており、政府が発行・保証するソブリン債の返済能力にも影響するという。ソブリン債の格付けを決める従来の分析モデルには、こうした環境リスクは組み込まれていないが、これを組み込んだ場合、格付けが下がる国もある。報告書ではブラジル、インド、日本等5ヵ国を対象に、増大する自然資源需要と、各国の生態系が持続的に提供できる財とサービスとの差から、経済面でどのような問題が生じるかを分析した。その結果、放牧地や森林等自然資源の生産性が10%下がると、貿易の不均衡が拡大し、その額はGDPの約4%にも相当すること等がわかったという。報告書ではこのほか、国別のリスクプロファイルも示している。各国のエコロジカル・フットプリントと生物生産力(biocapacity)に基づく今回の分析方法はまだ初期段階にあり、今後は信用格付け機関等による、自然資源の変化と金融・経済リスクとの関係を明らかにする標準的ツール開発が期待されるという。【国連環境計画

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