一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

環境省、大学等における競争的研究資金に係る不適切な経理処理に対する措置を公表

環境一般 調査/研究】 【掲載日】2014.08.19 【情報源】環境省/2014.08.19 発表

 環境省は、東京農工大学、北海道大学、北海道からの調査報告を受け、当省が所管する競争的研究資金に関し、東京農工大学及び北海道大学において、不適切な経理処理が行われていたことを確認した。
 このため、当該不適切な経理処理に関与した研究者に対し、当省所管の競争的研究資金への応募の制限を行うとともに、東京農工大学、北海道大学、北海道に対し、不適切な経理処理により支払われた研究費の返還を請求する。

○不適切な経理処理の概要
不適切な経理処理が確認された事業等の概要は以下のとおり。

(1)環境研究総合推進費
研究課題名 関東・中部地域における地球温暖化の影響評価と適応方策に関する研究
研究期間 平成23年度
研究費 28,476,928円
代表研究実施機関 東京農工大学
不適切な経理処理の金額 850,560円
不適切な経理処理の内容

 上記は、年度末に勤務の実態がないにもかかわらずアルバイト代として賃金を架空請求し、学生の銀行口座にプールさせたうえで、その一部を過去に購入した物品の未払金の支払いに充てていた。

(2)廃棄物処理等科学研究費補助金(現、環境研究総合推進費)
研究課題名 嫌気性アンモニア酸化型メンブレンバイオリアクターを核とした新規浸出水処理システムの開発とDNAチップを用いた処理水の安全性評価手法の確立(平成16年度、17年度)ヒトDNAチップを用いた多指標型環境汚染化学物質の毒性評価システムの開発(平成18年度)
研究期間 平成16年度〜18年度
研究費 総額50,988,000円
代表研究実施機関 北海道大学
不適切な経理処理の金額 1,245,174円

 上記は、使用の制限を受けずに使用可能な研究費を捻出するために、業者に架空取引による預け金を行い、研究用消耗品等の購入に充てていた。

(3)環境技術開発等推進費(現、環境研究総合推進費)
研究課題名 特定ウィルス・野生鳥類・人間社会間の相互作用に関する情報解析
研究期間 平成18年度
研究費 6,264,000円
補助事業者 北海道(国費10/10)
研究委託者 (旧)北海道環境科学研究センター(北海道出先機関)
研究受託者 北海道大学
不適切な経理処理の金額 774,269円
不適切な経理処理の内容

 上記は、使用の制限を受けずに使用可能な研究費を捻出するために、業者に架空取引による預け金を行い、研究用消耗品等の購入に充てていた。

 環境省は、不正の発生要因を考慮し、不正を事前に防止する取組に新たな基準を整備するため、「研究機関における競争的資金の管理・監査のガイドライン(実施基準)」(平成19年3月30日)を本年9月に改正する予定。また、改正後のガイドラインに沿った所要の取組を関係者に周知し、一層の不正の防止に努めていく。

【環境省】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク