国連環境計画、2014年の世界の再生可能エネルギー投資額は2700億ドルに増加と発表

【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2015.04.16 【情報源】／2015.03.31 発表

国連環境計画（UNEP）は、第9次年次報告書「再生可能エネルギー投資の世界的動向」の中で、太陽光や風力など再生可能エネルギーへの2014年の世界全体の投資額が3年ぶりに回復し、2011年の史上最高額（2790億ドル）には及ばないものの、2013年比で17％増、2700億ドルに達したと発表した。中国や日本での太陽光発電の増設、欧州での洋上風力発電計画への投資が寄与したという。2014年に追加された再生可能エネルギーによる設備容量は103GW（ギガワット）で、アメリカの全原子力発電所158基分に匹敵したとしている。先進国での全投資額はわずか3％増の1389億ドルにとどまったが、中国、ブラジル、インド等新興国での新投資額が36％増の1313億ドルと急速に伸び、投資額増大に貢献した。一方、風力・太陽光など変動電源の送電系統への導入問題、政府のエネルギー政策の不確実性、原油価格下落による投資家意欲の減退など多くの問題は残っており、報告書は、積極的投資動向の継続には、エネルギー転換といった電力市場改革が明らかに必要だとしている。
【国連環境計画】