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環境ニュース[海外]

欧州環境庁、干ばつや洪水を防ぐ森林の保水力を調査

地球環境 森林の減少】 【掲載日】2015.10.07 【情報源】EU/2015.09.24 発表

 欧州環境庁(EEA)は、欧州の森林の保水力を分析し、干ばつや洪水を防ぐ機能の概要を示した報告書を公表した。森林は、欧州の陸地の3分の1を覆い、さまざまな生態系サービスを人間社会に提供している。その一つが保水で、大雨の際は余分な水を吸収して洪水の被害を防ぐ一方、雨の少ない期間にその水を放出して干ばつの影響を緩和している。EEAは、この森林の保水の働きを理解することが、気候変動や極端な気象現象の被害(影響)への対応措置の策定に役立つとしている。
 保水力は、森林被覆面積、樹木の生長期間、樹種の構成などによって異なり、季節によっても変化する。報告書によると、集水域の森林被覆が広いほど保水力が高まり、森林被覆が10%未満の集水域に比べ、森林被覆が30%、70%を超える集水域では、総保水力はそれぞれ25%、50%高いという。
 ただし報告書は、森林の保水力向上は重要だが、あらゆるケースに応用可能な万能な策はなく、欧州委員会の政策「自然保水力の強化策」で示されるように、地域の生態的・水文的条件によってケースバイケースで考慮されるべきものだとしている。【欧州環境庁】

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