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環境ニュース[国内]

欧州環境庁、欧州の海洋保護区政策の成果と課題を評価

自然環境 生物多様性】 【掲載日】2015.10.19 【情報源】/2015.10.01 発表

 欧州環境庁(EEA)は、欧州の海洋保護区(MPA)とMPAネットワークによる海洋生態系保護政策の成果と今後の政策課題を評価した新たな報告書を公表した。それによると、欧州各国は、より総合的なアプローチでMPAの設計、管理、評価を実施する必要があるという。海洋生態系は、気候の調節や海産物など、人間社会に様々な恩恵をもたらしているが、人間活動による海洋生物の生息地の減少や外来種の導入、汚染、気候変動の影響など負荷が増している。MPAは、経済活動と環境影響のバランスをとりつつ、生態系アプローチによって海洋生態系を保護しようとするもので、報告書によると、欧州にはMPAを設置するための政策枠組みが欧州レベルでも、国際、国内レベルでも存在し、2012年末までに、EU加盟国全体で欧州の海洋の5.9%がMPAとして指定された。個々のMPAの集まりであるMPAネットワークは、対象海域の様々な生物多様性を持つMPAを含めることによって単一のMPAだけでは達成できない目標を目指す。しかし、現在のMPAネットワークは、多様な生物多様性を網羅しているわけではなく、生態学的な一貫性もないという。報告書は、欧州の現行法令の実施を改善し、管理をより効果的にすれば、MPAネットワークは、欧州の海洋で現在進んでいる生物多様性の減少を食い止め、持続可能性を高めることに重要な役割を果たせるとしている。【欧州環境局】

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