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環境ニュース[海外]

 イギリス環境・食糧・農村地域省、テムズ川の水質を守る新潮路トンネルは最大130億ポンド近くの利益を生むと報告

水・土壌環境】 【掲載日】2015.11.18 【情報源】イギリス/2015.11.05 発表

 イギリス環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、テムズ川の水質を守るためにロンドンで建設予定の新潮路トンネルがもたらす利益の試算を報告した。ロンドンでは150年前に建設された旧式の下水道システムを利用しているが、人口増加と都市化によって能力が限界にきており、大雨の度に河川に下水が流出することが深刻な問題となっている。流出した下水は、レクリェーションなど河川の利用者の健康リスクとなるほか、水中の溶存酸素量を減らすことから水生生物の繁殖や回遊の障害となり、大量死を招くおそれもある。新潮路トンネルの建設は、下水の流出を防ぎ、水生生物の生息地や人々の憩いの場である河川を守ることに加え、建設のための約4250人の雇用創出、サプライチェーンやロンドン経済全体で約5100人の雇用創出、将来の住宅建設などの開発の制約緩和、観光の促進などの経済効果が見込まれるという。また、EU都市排水処理指令(UWWTD)の遵守と、イギリスに対して違反金が科せられるリスクの軽減にもつながるとしている。新潮路トンネルの経費は耐用年数を通して約41億ポンド(2014年時点の価格に基づく)であるのに対し、利益は74億ポンドから127億ポンドと見積もられている。新潮路トンネルは2016年夏に着工し、2023年の完成を予定している。【イギリス環境・食糧・農村地域省】

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