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TOTOなど、光触媒による水からの水素製造研究で実用化を加速させるシート開発

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2016.03.15 【情報源】企業/2016.03.10 発表

 TOTOは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や、関連企業が参画する人工光合成化学プロセス技術研究組合、東京大学とともに、NEDOの人工光合成プロジェクトの1つ、太陽エネルギーを利用した光触媒による水からの水素製造研究で、実用化を加速させる“混合粉末型”光触媒シートを開発した。変換効率1.1%を達成した。今回の成果は、英国科学誌「Nature Materials」のオンライン速報版で公開されている。
 この光触媒シートは2種類の粉末状の光触媒を使う。シンプルな構造で、大面積化と低コスト化に適しているため、水素を安く大規模に供給できる可能性を持っているという。スクリーン印刷で10cm角に塗布する方式にも成功し、大量生産が見込める。TOTOは、混合粉末型光触媒シートの実用化に向けた技術開発を担当している。
 混合粉末型光触媒シートは、可視光を吸収する水素・酸素発生用の2種類の粉末を混合してガラス基板に塗布し、その上に導電性材料を形成する。水中に沈めて太陽光を当てるだけで水を分解して、水素と酸素を発生させる。
 TOTOは、光触媒を使用した抗菌タイルを1994年に開発して以来、特性を生かした建材や塗料を商品化した。人工光合成による水素製造は、化石燃料を原料にする方法や、太陽電池などを使う水の電気分解に続く、次世代の水素製造技術に位置付けられている。今後、水素製造装置やモジュール構造の最適化を進め、2021年度末までに変換効率10%を目指す。【TOTO(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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