欧州環境庁、欧州各国の資源効率に関する近年の取組を報告

地球環境】 【掲載日】2016.06.29 【情報源】EU／2016.06.09 発表

　欧州環境庁（EEA）は、欧州各国の資源効率に関する政策、戦略、目標を調査した報告書を公表した。EEAは、EEA加盟国および協力国39か国のうち32か国を対象に、各国の資源効率政策と優良事例イニシアティブに関する詳細な情報を収集した。そこから、多くの国で、資源効率を改善することへの原動力となっているのは効率改善による経済的利益であり、競争力の強化、原材料とエネルギーの確保、輸入依存からの脱却、環境への負荷の軽減への期待も大きいという。2000〜2014年にEU全体の資源利用は絶対値として12％減、1人当たりとしても15.5〜13.1トン減少した。報告書では、近年達成した効率化の利益を維持し、資源利用を増やすことで経済成長を遂げてきた過去のパターンに逆戻りしないようにすることが最も重要な課題だと強調している。また、政策設計や実施には改善の余地があり、各国間に大きな違いがみられることから優良事例の共有が有益な可能性があるとしている。