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IHI、超電導電力機器の冷却用大容量ターボ冷凍機向けにターボ回転機を共同開発

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2016.08.23 【情報源】企業/2016.08.18 発表

 IHIは、超電導電力機器の冷却用大容量ターボ冷凍機向けにターボ回転機を大陽日酸と共同開発した。超電導電力機器が−200℃以下で冷却できる。大陽日酸が、この回転機を搭載したターボ冷凍機「ネオケルビンターボ10kW」を商品化し、販売を始めた。超電導送電ケーブルの実証や導入の検討に積極的な韓国や米国を中心に展開する。

 超電導は電気抵抗がゼロで、送電系統の容量増強、損失低減などを目的に超電導を利用した機器の開発が進み、特に送電ケーブルの需要増が期待されている。実用化には−200℃近くの冷却温度で、冷凍能力2〜10kWの冷凍機が必要になる。ネオケルビンターボ10kWは10kWの冷凍能力があり、長さ1kmの実用規模の超電導ケーブルが冷却できる。

 開発したターボ回転機はネオケルビンターボ10kWの主要構成機器の1つで、冷媒の圧縮と膨張を行う。膨張タービン、圧縮機、電動機を同一の主軸に配置する構造を採用し、膨張部で発生する動力を効率的に圧縮機の駆動力に活用した。これにより、消費電力を低減した。さらに独自の断熱構造を適用することで80%以上の断熱効率を達成している。

 IHIは多数の極低温圧縮機の納入実績があり、冷媒や各種の条件に合わせた最適設計のノウハウなど、最先端の極低温回転機械技術を保有していることから、ターボ回転機の開発に関わった。この冷凍機の試作機は、韓国・済州島で同国電力公社などが実施している超電導ケーブルの実証試験に使われ、実系統への送電が3月に始まった。

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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