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環境ニュース[国内]

川崎重工、環境負荷を抑えるLNG燃料が使用できる自動車運搬船を建造、引き渡し完了

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2016.12.07 【情報源】企業/2016.12.01 発表

 川崎重工業は、環境負荷を抑えるLNG液化天然ガス)燃料が使用できる自動車運搬船を建造した。中国江蘇省南通市の造船合弁会社、南通中遠川崎船舶工程で11月29日に引き渡した。主機関と発電機機関に船舶用燃料油(重油)とLNGの二元燃料エンジンを搭載する。日本郵船が50%出資するノルウェーの車両輸送会社、UECC向けとなる。

 二元燃料エンジンを採用した自動車運搬船の2番船「AUTO ENERGY(オートエナジー)」(2017年1月下旬に命名予定)で、1番船の「AUTO ECO(オートエコ)」と併せてUECCが川崎重工に発注していた。世界で初めてのLNG燃料の自動車運搬船となったオートエコは9月に完成し、11月21日にベルギー・ジーブルージュ港で命名式を開催した。

 LNGを燃料にすると、従来の重油だき主機関と比べて有害物質の排出量が抑えられ、CO2が23%、NOx(窒素酸化物)が13%、SOx(硫黄酸化物)が92%、PM(粒子状物質)が37%削減できる。国連の専門機関、国際海事機関(IMO)による各種の排ガス規制に対応し、厳しい硫黄分排出規制が導入されている欧州の海域でも規制値を下回る。

 オートエナジーはオートエコと同様、全長約181m、幅30m、深さ30.22m、満載喫水(最下面から水面までの距離)9.6m、総トン数4万2424tとなる。スペースを有効に利用する船体構造で3985台の自動車を積載できるようにした。バスやトラックなど大型車を含むさまざまな車種も積める。川崎重工は一般商船のガス燃料化を積極的に進める。【川崎重工業株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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