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環境ニュース[国内]

大日本印刷、パウチ包装に適した新フィルム開発、包装層数を減らしCO2排出量を削減

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2017.02.08 【情報源】企業/2017.02.02 発表

 大日本印刷(DNP)は、食品やトイレタリー(化粧品・洗面用品)向けのパウチ(袋)包装に適した新しいフィルムを開発した。従来のPETとナイロンのフィルム2枚を新フィルム1枚で代替できる。このためCO2排出量の削減や使用後のごみの減量につながる。リサイクル委託費用の低減にも貢献する。フィルムメーカーと共同で開発した。

 レトルト食品や電子レンジ用、詰め替え用のシャンプー・リンスなどのパウチ包材は現在、印刷適性や耐熱性、耐水性に優れるPETと、耐衝撃性があるナイロンの2枚のフィルムや、他のフィルムを貼り合わせて使用する。貼り合わせることなく、同等水準の特性を持つ素材で食品や日用品の包材に適合するフィルムを作ることが課題だった。

 新フィルムはPETとナイロンに近い性能があり、食品や日用品などの包材に使用できる。厚さ15〜20μm(1μmは1000分の1mm)で、PETとナイロンの2枚を貼り合わせた従来の包材の同30〜40μmの半分になる。ナイロンは吸湿性が高く、包材の変形や水分の吸湿による変色が発生する場合があるが、新フィルムはこうしたトラブルもない。

 環境面では、2枚のフィルムを貼り合わせる工程が省略できることから、包材の原料調達から廃棄までのCO2排出量を約14%削減する。層が薄く軽いためごみも減る。DNPは今後、食品やトイレタリー業界などパウチ包材を使用する市場に新しいフィルムを販売する。これを使ったパウチ包材全体で、2019年度に20億円の売り上げを目標にした。【大日本印刷株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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