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環境ニュース[国内]

三菱重工サーマルシステムズ、環境負荷が低い冷媒を採用したターボ冷凍機開発

地球環境 オゾン層】 【掲載日】2017.02.21 【情報源】企業/2017.02.16 発表

 三菱重工サーマルシステムズは、環境負荷が極めて低い冷媒「HFO-1234ze(E)」を採用したターボ冷凍機を開発した。同社は三菱重工のグループ企業で、冷熱製品事業を手掛ける。HFO-1234ze(E)は地球温暖化係数(GWP)が1未満でオゾン層も破壊しない。国内のメーカーで初めて、低GWP冷媒モデルで販売中も含めて冷凍能力150〜5000冷凍トンをそろえる。

 開発したのは「GART-ZEシリーズ(固定速機)」と「GART-ZE Iシリーズ(インバーター機)」で、4月に販売を始める。冷凍能力300〜5000冷凍トンに対応する。1冷凍トンは24時間に0℃の水1tを氷にする能力を指す。従来機の性能とコンパクトさを引き継ぎながら、HFO-1234ze(E)冷媒に適した圧縮機羽根車の翼形状や熱交換器に改良した。

 性能と環境性を向上させるとともに、構成機器の小型化と配置に配慮して、設置性も高めた。固定速機の2000冷凍トンモデルの定格COP(成績係数)=消費電力あたりの冷凍能力=は6.4と世界トップ水準の省エネ性能がある。操作盤は、最新基板の採用でCPU(中央演算処理装置)を高速化し、高精度の制御を可能にして省エネ運転を支える。

 GWPはCO2を1にした係数を意味し、値が小さいほど環境性に優れる。HFO-1234ze(E)の大気中での温室効果はCO2と同程度と小さく、オゾン層破壊係数も0となる。大気中への排出や使用後の回収・破壊などでフロン排出抑制法の適用を受けない。三菱重工サーマルシステムズは今後も低GWP冷媒の製品開発に力を入れ、環境保全につなげる。
【三菱重工サーマルシステムズ株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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